下着会社の娘。似合っていないパンツに。パンツ見せてという恋愛。

夕日ゆうや

パンツを履くとき。

「パンツ見せて?」

 私は大平おおだいらくんの制服に手をかける。

「え、ちょっと。待って!」

「いいから脱ぎなさい。あなたにはこのボクサータイプが合うんだから!」

「そ、そんなの知るか! 俺にだってパンツを選ぶ権利くらいあるだろ」

 この子は何を言っているの?

「パンツが選ぶのよ。あなたはただ着られているだけ。パンツへの愛を忘れたの?」

「なに、訳の分からないことを言っているんだ。俺は俺のパンツを手放さない」

「手放しなさい。そしてより良いパンツを選ぶのよ!」

 私は彼のズボンを完全におろす。

「やっぱり。ブーメランじゃない」

「う、うるさい!」

 大平くんは恥ずかしそうにパンツを隠そうとする。

「俺以外にも履いているやつはいるだろ!」

「そうね。でもあなたには絶望的に似合っていないわ。これからはこのボクサーパンツを履きなさい」

「ふざけるな! 俺は俺の意思でパンツを履く!」

「それではあなたの魅力が半減してしまうわ」

 彼女の前で裸になったとき、彼はどうするつもりだろう。

 恐らく女子はそのパンツを見たとき、ショックを受けるだろう。

「私のパンツを履きなさい!」

「いやだー!」

 大平くんの抵抗もむなしく、新しいパンツを履くことになった。


「うん。バッチリ!」

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下着会社の娘。似合っていないパンツに。パンツ見せてという恋愛。 夕日ゆうや @PT03wing

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