第16話

それから毎日、俺は誰も見ていないであろう朝,朝礼の終わりに教卓の隣で土下座をした。

1時間目が始まるまで、毎日土下座をして謝り続けた。

どうしてこんなことをしてるのか。

一人では何もできないからだった。

イケメンになろうがやはり人間は人間で。

一人では何もできないのだ。


ナナミは、俺の隣で俺のように土下座した。

「許してあげてください」

と叫んでいた。

それを憐れむクラスメイトは何人かいて、ナナミに手を差し伸べ、

「こんな奴のために謝ることないよ」 と立ちあがらせようとしていた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る