第14話

その頃から俺はだんだんわかり始めた。

イケメンかどうかじゃない。

俺がイケメンになったからちやほやはされた。

でも、結局俺が欲しかったのは。


イケメンかどうかとか、勉強ができるとか、運動ができるとかじゃない。

俺がやりたかったのは、復讐だ。でもそれでは周りに誰もいなくなる。ナナミだけが俺にまだくっついている。

そんなの、なんの意味もないじゃないか。

人生で一度きりの高校生活だ。イケメンでもなんだったとしても、周りに誰もいなければ意味がない。

顔が好みだからくっついてきているナナミだけだなんて、虚しすぎる。

それにナナミを傷つけ続けることになんの意味がある?

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