第四章 新たな交流(ギルド編)
第16話 好奇心旺盛なお姉ちゃん
『レオナ!貴様!妾の了承も無しに勝手に入ってくるでない!
それに魔術師学会の講演はどうした!今日だったはずじゃろ!』
『そんなもの私の助手に丸投げしてきましたよ!
後、私個人に質問があった際は手紙で送ったら後日対応すると助手にそう伝えておくよういってあります!』
『可哀想に…少しはお主に振り回させる周りの者に気遣いをなぁ…』
『ん?ベットに横たわっている男の子のどっちかが私が面倒を見る子ですね!
黒髪の彼結構…美形ですね…個人的に彼であって欲しいから彼が時の魔力持ちと見ました!』
『おい!妾の話を聞かぬか!』
レオナはアリシアの話に気を止めることなく自分勝手に話を進め、蓮を見つめる。
(うわぁ…俺が一番苦手なタイプだ)
蓮は心底層ダルそうな顔をしレオナから目を逸らした。
『まぁ…そこは正解なんじゃが…
お主いきなり嫌われた感じじゃぞ?』
『ほう!やはり彼が!少年!名前を聞かせて欲しい!』
(うわぁ…話したくない…こうなったら…)
『き、急に眠気が…』
バタッ…
蓮はレオナとの会話を回避する為上半身をベッドにつかせ寝たふりをした。
『あらま、寝ちゃったか。
少年!起きたら沢山お話ししよう!』
(絶対やだ。何でこの人と遠征なんだ?アリシアは今すぐ人選を考え直すべきだ…)
『姉さん…蓮が可哀想だよ、そっとしておいてあげて…』
レオンは暴走気味のレオナを諌めた。
『蓮…貴方!蓮っていうのね!
それと…レオン!目の前に極上な逸品があるのにも関わらずそっとしておけと!?
私!時に干渉する魔法なんて初めて聞いた!それに珍しい氷結系の魔力を持ちオマケに美形!こんなお宝初めてよ!
あぁ…アリシア様!本当に感謝しております!私めに彼と遠征の機会を設けてくださったこと一生のご恩としてこの身に刻み込む所存でございます!』
レオナは嬉々としてアリシアに感謝を伝える。
『はぁ…レオナ…お主学会をすっぽかしてまで妾の元まで来て早々に立ち去るわけでもあるまい?』
『えぇ勿論!すぐに帰るなんて勿体無い!
蓮のケアは私に一任してもらいたい!それに加え…ここでの業務もお手伝いする所存でございます!』
『はぁ…どうせ断ったとしても意味はないのじゃろう?』
『えぇ!よくお分かりで!ということだから…
蓮…これから貴方の魔法及び生活の補助は私が一任致します!』
(えぇ…勘弁してくれよ…)
蓮は寝たふりを続けながら絶望した。
『では…レオナ滞在中お主はレオンの部屋を共有して使うと良い…
兄妹水入らず楽しく過ごすと良いじゃろう』
『了解です!弟よ寝れなくなったらお姉ちゃんがいつでも子守唄を歌ってあげるぞー!』
レオナはニヤけながらレオンに向かって手をワシワシし言い寄った。
『ははは…』
レオンは苦笑した。
『よし…それでは各自の業務に戻ると良い…イズナよ…起きた此奴らに粥でも作ってくれぬか?』
『了解や〜…お前ら少し待っとけな〜』
『おう!イズナちゃんありがと!』
音村は喜びイズナは厨房へと向かった。他の者は解散し部屋には音村と蓮とレオナが残った。
『少年♪もう寝たふりなんてしなくていいんだぞっ⭐︎』
(…気付かれてるみたいだな…それに前みたく苦手な人を一方的に拒絶するのは良くないことだ…
音村とも多少は打ち解けたし…それにこの人は多くの人間やアリシアに認められた人だ…話してみる価値は十分にある)
『あぁ…バレてたのね…
悪かったよまだ体が万全じゃなくてあんたの会話の勢いについて行けそうになかったものでな…』
蓮は寝たふりをやめレオナに返答した。
『だよねぇ〜ごめんねぇ〜でも私も居ても立っても居られなくってさぁ〜…
でもまぁ…安心したよてっきり嫌われちゃたんだって思ってたからさ…
私はね好奇心が最前線にでてきゃうの…
んで偶にあの時は飛ばしすぎたなぁ〜ってちょいちょい後悔したりもする!』
『はぁ…』
(自覚があるだけマシなのか…いや自覚があって尚だから余計タチが悪いのか…?)
『へいへい!レオナさん俺は音村騒!よろしく!』
『ほう…彼は蓮とは対照的で明るいねぇ…こちらこそよろしく騒…
君のことは私もよく知らないんだ…ぜひ教えて欲しい!君は何の魔法を使うんだい!?』
(好奇心最前線が発動したな…)
『おう!よくぞ聞いてくれた!俺っちはメインが風!別枠が音!』
『別枠!?音!?おこりゃまた珍しい!因みに私は火と風の魔法を扱っている!』
『おー!風仲間二人目!よろしくレオナさん!』
『うん!よろしく!
んんんんん!君達のことがもっと知りたいぞ!アリシア様が知ってる事…
特に魔法に関しては余す事なく!共有してもらわねば!ちょっと行ってくる!』
ガチャ!
バンッ!
レオナは勢いよく部屋を出た。
『嵐のような人だねぇ…』
『凄まじいな…』
『レオナは相変わらずやなぁ…
お前らお粥作ってきたで〜』
レオナが去った後お粥をイズナが持ってきた。
『おう!イズナちゃんありがと!』
『あぁ…ありがとう』
『音村、お前二段目で寝てるから念力で匙上に持ってくから自分でフーフーして勝手に食えな』
『っことは…蓮は?』
『フーフー…ほら蓮あーんやで』
(なかなか恥ずかしいな…しかし他に道はない。)
蓮は渋々口を広げる。
『どう?美味いか?』
『お?出汁が効いててこりゃいけるな…』
『うあぁぁあぁ!蓮ばっかりずるいぞ!』
『うっさいねん…はよ食え』
バクッ!
『熱っちっ!』
イズナは大声をあげる音村にお粥を念力で突っ込んだ。
ガチャ!
『君ことはアリシア様の記憶共有で多少なり分かったぞ!』
蓮達がお粥を食べ終わりイズナが部屋を出た頃にレオナが戻ってきた。
蓮と音村とレオナは暫くの間雑談(ほぼレオナが一方的に話しかける)をした。
その後、蓮と音村が起きてから2週間が経った。一同の治療、看病の甲斐もあり蓮達のリハビリは滞りなく進み蓮達の体は完治した。
現在、蓮達は監督役のレオナと共に地下修練場にて魔法の基礎練を行なっている。
『んじゃ〜まぁ恒例の水晶を魔力に1時間込めるやつやりますか〜…
それができたら君達が賊の魔力を得てどんな変化が出るのか確かめるね〜』
『病み上がり1発目にそれか…』
『結構それしんどいのよねぇ〜』
『まぁ修羅場をくぐり抜けた君達なら余裕でしょ!んじゃよーいスタート!』
『ハァァアァアァ!』
『ウォオォォ!』
蓮達は水晶に魔力を込め、何の問題もなくレオナの課題をクリアした。
『おー!君達!大したもんだ!んじゃ次行くね!』
(ふむ…それぞれ、自身の魔力のイメージと出力に関しては特に障害は出ていない…か)
『レオナ先生〜、一言いいですか〜?』
『騒の発言を許す!』
『どうも!俺っち賊の女の子と融合した後時々寝てる時とかに彼女が使ってたと思われる魔法?のイメージとかが浮かんできたんだよね〜』
『…!?何と!それは興味深い!』
(恐らく…賊の肉体と魔力を素材にしたから多少なり記憶や習性が継承されても可笑しくはないか…)
『騒…食の好みとかここ最近で変わった?』
『ん?特に俺っちは何でも美味しく食べられることが取り柄なところあるしね!
ただ偶に無性にアップルパイが食べたくなるのよ!今までそんな事なかったのに!』
『それに関しては俺も同じだ…何故か突然アップルパイが食べたくなる時がある』
『ふむふむ…何か賊の記憶とかが脳裏に浮かんだとかはある?』
(食癖や習慣…と言った習性的なものに変化が出てるのかな…記憶の方はどうだろう…)
『俺っちは特にそういうのはないかな〜』
『俺の方は紺色の髪をした女性がが脳裏に浮かんできた…
その人に合わなければって偶に焦燥に駆られることがある』
『二人で差があるのねぇ…』
(恐らく蓮の方が彼女を多く取り込んだ分記憶の継承が多いのかな…実に興味深い!)
『よし!そろそろお昼だ!君達も魔力を消耗したみたいだし少し休もう!
その間に少しでもいいから彼女ことや彼女の魔法について考えていて欲しい!
休憩後は魔力に変化が出るか確かめるからその前準備だ!
よし私は料理の手伝いをしてくる君達はその間休みつつ考えといてくれ!それでは解散!』
三人は解散した後、昼食へと向かった。
一同は昼食を取りながら会話していた。
『へぇ〜お前らアップルパイが大好きになったんか〜』
『蓮ちゃん!またリンゴ買って私がアップルパイ作って食べさせてあげますねぇ〜騒ちゃんも楽しみにしててくださいねぇ!』
『…メルシーのアップルパイ私も食べたい…』
『その時は皆んなで食べましょう!』
『おう!楽しみにしとくよ!メルシーさん!』
『ふむ…媒介の記憶や習性が継承されたか…レオナよ…引き継ぎ蓮達の様子見を続け魔力の変化等も注意深く観察してくれ』
『うん…了解
いや〜久しぶりに弟や皆んなと過ごせて楽しいなぁ〜期待の新人も居るし…やっぱりここは飽きないよ!』
『妾から国王と学会にはお主のことを暫く借りることは既に伝えておる。
それもお主の能力を買っておるからじゃ…期待しておるぞ』
『ホント!やった〜アリシア様大好き〜』
レオナはアリシアに抱きついた。
『よ、良さぬか…すぐ調子に乗りおってからに…』
『ハハハッ』
一同は笑いながら楽しく昼食を食べた。その後蓮達は修練場へ戻った。
『確か賊の女の子が使ってた魔法は痛みと風だったはずだね…よし!これまた恒例の水晶魔力チェックやりますか!
メイン用と別枠用の水晶渡すからしっかりその二つをイメージして魔力を込めてくれ!』
レオナは透明な水晶と濁った水晶を渡し蓮と音村はそれぞれの水晶に魔力を込めた。
『ふむ…騒は風属性だからまぁ風の方は問題なく出力されるよね…
蓮の方も特に変化なしか…別枠の痛みに関してはお互いに何も変化がなかったね…
痛みっていうぐらいだから水晶とか触ってみたけど別に痛くも痒くもなかったしね…』
(…魔力は継承されてなかったのか…?いやまだ決めつけるのは早い…
発動に何か制約があるのかも知れない…
例えば単体では発動できないとかかな…既存の魔力と一緒に出力してみたらもしかしたら発動するのかもしれない…よし!)
『よし!じゃあ蓮!吹雪をイメージして魔法を放って見てくれ!』
『…?わかった
ハァアァァアァッ!
蓮は吹雪をイメージし右手に魔力を込め振り払い放った。
ヒョオォォォ…
『お!やはり仮説通りだ!既存の魔力との同時出力なら継承魔力の発動が可能みたいだ!』
蓮の右手から吹雪が発動しレオナの仮説通りの結果になった。
『次は騒!私に向かって痛みと風をイメージして魔法を出力してくれ!』
『えぇ!?そんなの無理だよ〜』
(あの狂人…そこまでやるのか…)
『あぁ!もうヘタレだな!
あーんでも膝枕でも適当にしてやるからさっさと放て!』
『いや…そうやってして貰うのは何か違う気がする…不自然な施しだよ…
俺にもポリシーってもんがあるからさ…別にやらなくていいよ…ただ先生の意は汲ませて貰うよ…
ウォオォォ!
痛風!』
『ブハッ…』
(いくら痛みと風邪をイメージつったて痛風はそのまんま過ぎるだろ…)
蓮は音村のネーミングセンスにツボり吹き出した。
ブワァ…
レオナに音村の痛風が襲いかかる。
『痛てて!痛ててて!騒!ストップ!ストップ!』
レオナは音村の痛風を受け、痛みを感じ制止を促した。
『うん!レオナ先生大丈夫?』
『めちゃくちゃ体張るなぁ…少し見直したよ…』
蓮と音村は痛風を受けたレオナに駆け寄った。
『いや〜風邪を受けた箇所、まぁほぼ全身なんだけどズキズキと痛んだよ…
痛み自体はそこまでなんだけど相手の集中力を削ぐ技としてはこの上なく優秀な気がする…』
『別枠同士の組み合わせももしかしたらいけるかも知れないな…俺の場合時と痛み…
例えばだが痛みの時間を遅延及び短縮できたり過去の痛みを呼び戻したり色々出来そうな気がするな…』
『うん!うん!楽しくなってきたね!
ただもう痛いのは懲り懲りかな…蓮!痛みの短縮を私に使って見てくれ!右手に頼む!左手との対照実験を行う!』
『お、おう…分かった…
蓮は言われるがままレオナの右手に魔法をかけ、暫く様子を見た。
『ど、どうだ?』
『お!右の方が痛みが早く引いた!これも実用的な魔法だ!
凄いぞ!君達ホントに凄いぞ!これは革命だ!』
『マジ!?スゲー!俺っちの場合は音と痛みかな…相手に音と痛みを飛ばして耳を攻撃できそうだね!』
『うぁ…えげつねぇ…』
『受けた人に同情する魔法だねそれは…』
蓮とレオナは音村の発案した魔法を想像しゾッとした。
『よし!これでメイン、別枠問わず継承魔力の合わせ撃ちが可能であることが実証されたね!
次は騒が賊から継承した風魔法が発動できるか確かめてみよう!』
『うん…俺が継承した魔法は5つかな…
残りの3つは多分大技だから一朝一夕じゃできそうにないね…』
『ふむ…よしそれじゃ!その二つを試し撃ちしてみよう!
後の三つはゆっくり身につけていけばいいさ!』
『了解!
音村は二つの魔法を試し撃ちした。
『おー!大したものだ!大技じゃないとはいえ継承した魔法をあっさり使いこなしてみせたね!
確実に賊との戦闘が糧になってるよ!』
( ふむふむ…継承魔法は問題ないみたいだね…
ん?待てよ…蓮は氷、時、痛み、風の魔力を持っていて騒は風、痛み、音の魔力を持っている事になるのか…
もしかすると…三つ同時や四つ同時の魔力出力もできる可能性があるのか…?
騒は三つ同時…蓮は複数の組み合わせの三つ同時出力に加え…最大で四つの魔力出力となるのか…
二つ持ちでも稀且つ別属性魔力の同時出力はまぁまぁな高等技術…
いきなり三つや四つやらせるのは魔力暴走の危険性がある…今は二つに留めさせておこう…個人的に興味はあるが壊れてしまっては元も子もない…)
『それと…一応気になったことがあってね…騒は三つの魔力属性、蓮は四つの魔力属性を現状所持してるわけだけど…
自分が所持している魔力属性と一緒なら三つ同時…若しくは四つ同時での魔力出力ができる可能性がある…
当然…魔力暴走の危険性があるから今は二つに留めておいた方がいいと思うけどもしもの時は三つ以上の魔力出力も視野に入れておいて欲しい…
リスクある魔法はその分効果も大きい…蓮の時の負債然り乱用は控えてここぞって時の奥の手としてね』
『…分かった』
『試して見たい気持ちもあるけど…今は我慢だね…』
蓮と音村はレオナの言葉に同意した。
『君達は融合の際に生じた歪みによって魔力が変化したんだ…
それ故に安定性が保障されてない、まだ使いこなせてないうちは危険な出力は控えた方がいいかもね』
『君達は一時間の水晶の課題をクリアしたし…次の訓練や日々の生活の為にも魔力炉への魔力登録をしに行った方がいいかもね!
とはいえ万全の状態で魔力登録も行いたいし…君達も病み上がりだから今日はだいぶ早いけどこの辺でやめにしよう!
今回の修行で分かったことも多いアリシア様に報告することも考えると私もその方が都合がいい。
それに魔法を使わなくてもここじゃやる事は尽きないからねぇ…家事や魔道具、魔導書、素材やアーティファクトの整理…挙げ出したらキリがない…適当に色々な人をあたって色々学ぶといいよ。
んじゃ解散!また明日魔力登録をしよう!』
『了解!レオナ先生!今日はありがと!』
『分かった。今日は有意義な時間を過ごせたよ俺からも礼を言うありがとうレオナ』
『どいたま!んじゃ私も上がるね〜』
三人は解散しレオナはアリシアに今日の修行のことを報告へ行き、蓮と音村は家内の仕事の補助を行った。
その後二人は夕食を済ませ、後は寝るだけとなった。
『ふぅ…風呂上がりは気持ちがいいな…
ただ…レオナがレオンの部屋を使うようになってから寝る時音村との同室に戻ったんだよな…寝る時に耳栓をしているとはいえ多少は気になる…まぁ仕方ないか…』
蓮は音村のいる共同の部屋へ入った。
『お!蓮お疲れさん!』
『あぁ…お疲れ、なぁ音村お前の魔法は音を出すだけじゃなくて音を消したりとかは出来るか?
耳栓をしているとはいえお前の寝言やイビキは気になる…』
『あぁ〜…音を消すのはやった事なかったな〜…サイレント』
音村は呪文を唱え、口を動かしたが声は出ていなかった。
『成功…なのかな?まぁそれなら音もしないし大丈夫そうだな』
『お!ちゃんとできてたみたいだね!ちなみに俺なんて言ってたと思う?』
『聞こえなかったから分からんな、そんな事より今日はもう遅い俺は寝るよ疲れたしな
お前もはやく寝ろよサイレントを忘れずにな』
『おっけ〜、蓮おやすみ〜…サイレント』
蓮と音村は眠り、夜が明け二人は魔力登録を行うべくレオナと共に魔力炉へと向かった。
『それでは君達にはまずはメインマジックの魔力登録を行ってもらう!そこの魔力炉の穴に一時間魔力を込めてくれ!
それが終わったら昼まで辺りの散策し昼食、休憩の後エクストラマジックの魔力登録を行ってもらう!これもやり方はメインマジック同じだ!』
『んじゃ!よーいスタート!』
『ウォオォォ!』
『ハァアァァ!』
レオナの掛け声と共に二人は魔力炉へ魔力を送った。
『ふぅ…やっと終わったな…
これの為に水晶に魔力を込める特訓は一時間だったんだな…』
『うんうん、確かにそれに俺っち前まで一時間込めるやつやった後ヘトヘトになってたんだけど…何か全然余裕なんだよね〜』
『君達は賊との戦闘した際、不利な状況での繊細な魔力コントロールを求められたはずだ…
精神力と共に魔力の扱いの上手さも向上したんだよ、それに君達は限界超える魔力を使用して体がズタボロになった後、半ば無理矢理に体と魔力を繋げ回復を遂げたんだ。
それにより、より体が魔力を通しやすく且つ貯蔵できるようになったんだ、つまり君達の魔力量は大幅に上がった事になる。
破壊と再生による強化…まぁ筋肉と同じ理論だね。
それに身体能力も大幅に上がったと思うよ、破壊と再生による筋肉強化はさることながら、君達の体はより魔力を通しやすくなった、その分魔力による強化効率も上がったはずさ』
(本来は時間をかけてゆっくり強化されていくんだけどなぁ…)
『よし!それじゃ昼まで時間あるし近くの村まで遊びに行きますか!』
『お!この世界に来て初めての村遊び!楽しみだぜ!』
『近くにあった農村か…どんなものか見ものだな…』
蓮と音村はメインマジックの魔力登録を行った後にレオナと共に近くの村へと向かった。
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