第3話 ロックオン
僕は恋愛経験が乏しい。
有花に振り向いてもらうにはどうしたらいいのだろうか。
そんなの大人から見ればちっぽけな問題に見えるのかも知れない。
だがしかし!
思春期真っ只中の僕にとってはとても大切な悩み事なのである。
そんな考え事をしながら僕は今日も有花に声をかけに行く。
「お姉さ〜ん映画行こ〜」
今更だが、話しかけるときの距離感を完璧にミスしていると思う。
「えーやだー」
完璧な脈ナシ回答である。
そんな会話をしているとクラスの端から噂話が聞こえてきた。
「凜音と有花って付き合ってんのかな」
「何気に有花楽しそうだよな笑」
会話が耳に入ってきた時、急に照れくさくなって僕は黙り込んだ。
「今日の凜音変だよ?」
有花が笑いながら尋ねてくる。
「別になんでもないわ!」
僕は照れ隠しをしながらその場を去った。
先程のクラスメイトの噂のように人が笑顔になる噂もときどき流れる。
人が笑顔になる噂が増えたらいいのに。
そんな願いが僕の心を過ぎった。
放課後、今日はどこの部活も休みでみんな一斉に下校している。
するといきなり
野球部の人達の声が頭に入り込んできた。
「また、変な噂で病んだやついるらしいぜ笑」
「メンタル弱っ笑」
「なんか親がヤクザだって噂流されて人前に出れなくなったらしいぜ笑」
「ひどいな笑」
僕は会話の続きが気になり聞き耳を立てると
「まさかあの日下部が噂で病むなんてな笑」
「噂を1番流してたヤツだし仕方がないな」
「もう、あいつと関わるの辞めるわ笑」
僕は空いた口が塞がらないほど驚いた。
その噂で病んだ人間とは日下部であったのだ。
僕はその時、心の中で渦巻いていた違和感が全て1つに収束したように思えた。
”これは意図的な犯行だと言うことに。”
こんな人の人生を狂わせる噂をしているのは誰なのか?
何故こんなことをする必要があるのか?
数々の疑問が頭によぎるがその中でも、一番の疑問はなぜ誰も発信元をわからないのかという事だ。
僕自身もウワサの発信者に狙われていてしまっているのかもしれない。
次の犠牲が出る前に発信元を探らなければいけないと僕は一歩踏み出した。
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謎解きの声
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いや〜今回のキーワードは「狙う」です。
今回で明らかになったことは、この様々な場面で出てくるウワサ!
そのウワサは意図的にばら撒かれたことがほぼ確信となりましたね〜
犯人が撒いたこの噂!
この噂がパズルのピースのように全て繋がった時、そこには犯人が浮かんでくるのかも知れませんね。
忘れてはいけないのが凜音は人より少し頭が
キレる青年ということです。
彼が真相に気づいたとき
何を思うのでしょうかね〜
これから凜音がすることは本当にただしいのか善なる行いは報われるのでしょうか。
では、またの機会をお待ちしております。
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