第10話「君を壊す」
この身が震えるたび
愛におじけた
最終便のフライトパス
もう遠くに行って
忘れようと
最後の紅蓮が舞う
その儚さに
この未知なる白紙に
もう戻れないと
あなたを知り過ぎた
この痛みがただの重荷となって
じりつくから
もう四十になった
心にまた息吹が吹く
だけどもう終わってるんだって
もう後扉に涙してたから
だから今更
あの若さに
あの心に
なれるなんて
ある訳なくて
ただ募る痛みが
この理不尽な巣窟が
僕を過去へと追いやるから
その仮初の愛だと
わかっているはずなのに
あなたが照る世界に期待してしまって
もっと愛をもっと夢を語りたくて
だけどもういない君に
いくら後扉を開いたって
もう帰らないのだと
もう終わったのだと
あの帰り道にみた
琥珀の宇宙が
まだ心にささるから
もう僕は喪失を予感しているから
だから愛せないよ
愛があったらもう引き返せないから
見つけないで
もう見つけないで・・・・
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