第93話 最近のカクヨム利用法
――飛ばねえ豚はただの豚だ。
宮崎駿監督の『紅の豚』の中で主人公ポルコが吐くセリフです。魔法によって豚に姿を変えたポルコは飛んでいる(ポルコは飛行機乗りです)あいだだけは豚以上のもの(人間ということでしょうか)になれるということかもしれません。
――書かねえ俺はただの俺だ。
小説書いているあいだだけは、自分以外の何者かでいられるような気がする藤光です。お元気ですか。わたしは相変わらず小説が書けないでいます。
さて、小説を書かず、このエッセイも書かず、なにをやっているのかというと、以前書いたガブリエル・ガルシア=マルケスの小説『百年の孤独』を読んでいます。四百数十ページの本を40日くらい読んできてようやく半分ほど。だんだんと面白くなってきました。
カクヨムでこの『百年の孤独』を読んだ進捗を記録する日記を書いていますが、書いてよかったと思います。日記をつけていないと、途中で読むのに挫折したと思います。物語は面白いけれど、文章が読みにくい上に、登場人物の名前が似ているのです。日記を書きながら頭の中を整理しないと読み進められなかったと思います。
その代わり今度は日記を書く方が、小説を読むより楽しくなってしまい、書くための時間が取られて、じっさいはもっと読んでいるのに、日記が書き進められないという本末転倒な事態が起こっています。
少なくない時間を使って書いているわたしの『「百年の孤独」日記』ですが、読んでもおもしろくないので読むことはお勧めしません。ただあらすじが書いてあって、「◯◯ページまで読んだ」とメモしてあるだけだからです。ネタバレもまったく頓着せずに書いてあるため、だれかに読んでもらうための日記ではありません。ただただ自分の読書記録というだけです。
いま、この日記を書くのがカクヨムでの楽しみなんですけど、カクヨムの利用法としては邪道ですよね(笑)でも、読書を楽しむためのツールとして読み終えるまで続けたいと思います。
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