第80話 短歌俳句コンテストとカクヨムコン10

 先日、第二回カクヨム短歌俳句コンテストの結果が発表されまして。藤光も短歌一首部門にエントリーしていましたが、選ばれることはありませんでした。まあ、大賞に選ばれるとは思いませんが(いや、選ばれてもいいよとは思ってましたけど)、佳作とか最終候補にくらい選ばれないかなと思ってましたが、見事に空振りしていました。


 短歌、俳句はその気になればパパッと作れてしまうので他のコンテストと比べてエントリー数が多く、落選者が膨大な数に上ります。第二回の今回はその救済策として(?)カクヨム の100選として選外から100作品が選ばれてサイトで紹介してもらえるのですが、そちらの選にも漏れました。


 大賞や佳作となった短歌をみると、わたしのどこをどう叩いたり、切ったり(!)、刺したり(!!)してみても、こんな短歌は作れないなと感じるものばかりが選ばれていました。とても残念なのですが、正直いってお手上げです。自分のなにをどう直せば入賞する短歌になるのか見当もつきません。なにより選ばれた短歌があまり良いものと感じられず、「そもそもカテエラだったのかなあ」と感じてしまいました。短歌には小説のように明確なジャンル分けがあるわけでなく、難しいなあと思いました。



 それとカクヨムコン10の応募要項が発表になりましたね。前回は不甲斐ない結果となったので、今回こそわっと思うのかと思っていましたが、そんなファイトが湧いてくることもなく。。。


 カクヨムコンも10回目となりました。賞金総額1000万円とか書いてありますが、個人的にはそんな煽り文句とはうらはらに、Web小説コンテストというものが曲がり角を迎えているように思えてなりません。


 象徴的なものが「プロ作家部門」です。一見すると過去のカクヨムコンで入賞した作家さんを優遇する(読者選考の結果に関わらず最終ノミネートされる)かのような部門ですが、自分たち(カクヨムとKADOKAWA各編集部)が「この人ならプロとしてやれる」と認めて賞を与えた人たちに「またコンテストで実力を示せ」という過酷かつ残酷な部門です。


 従来の小説新人賞なら、新人賞のほかにひとつやふたつ小説を書かせて結果がでないときに「次はもうないよ」と出版社からお払い箱へ入れられものですが、Web小説コンテストは受賞作の出版すら危ういように感じます。ましてや第二作なんてまったく保障されておらず、「またコンテストに出せ」。あまりに無慈悲じゃないですか。


 何年もWeb小説を書いていると、この辺りのカラクリというか出版社のやり口が見えてくるので、Web小説コンテストって希望がないなと感じる人が増えはじめているのではないでしょうか。


 カクヨムコンは今回から「Web小説コンテスト」という名称を外しましたよね。いままで名乗っていたのは、Web小説コンテストという言葉に従来はなかった魅力的な響き(こんな自分でも作家になれるかもしれない!という幻聴 笑)があったけれど、今となってはその神通力に期待できなくなったということではないか――と邪推するのですが、みなさんどうでしょう。カクヨムコン10参加されますか?

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