第72話 選挙の季節
今年の秋は選挙の季節となりそうです。
いま、岸田首相が出馬を断念し、候補者の乱立が予想される自民党の総裁選挙が政治ニュースの中心となっています。
自民党は旧統一教会との関係や政治資金パーティーの裏金問題でかつてないほどの逆風にさらされていますが、この総裁選挙が盛り上がれば、党のマイナスイメージをリセットすることができそうな勢いです。自民党の新しいリーダーはだれになるのか、非常に注目される選挙です。
じつは自民党以外の政党でも新しいリーダーを選ぶ選挙が行われます。野党第一党、立憲民主党の代表選挙です。……がこれが自民党の総裁選挙とは対照的に盛り上がってません。自民党と比較して人材に乏しいのか、旧民主党の時代から代表に立候補する人が「元代表』ばかりなんですよね。新鮮味がなさすぎます。
自民党の総裁選挙後、(新首相の指名後)早い時期に解散して総選挙という流れも予想される中、立憲民主党の代表が変わり映えしないのであれば選挙での苦戦も仕方がない――国民はどの党に投票すればいいのか困ってしまう――ということになりそうです。
ちなみに日本維新の会については、兵庫県知事のパワハラ疑惑に兵庫県民はうんざりしているので、兵庫県で維新の候補は苦戦すると思います。ありえないほど評判は悪くなってます。
日本の選挙もそうなんですが、世界的にみると今年はアメリカ大統領選挙の年。バイデン大統領が出馬を断念したことにより、民主党の大統領候補となったハリス副大統領の評判が今うなぎのぼりですね。ま、バイデン大統領の年齢からくる衰えは傍目からも明らかだったので、これに不安をもっていた人たちがどっと支持を表明したんでしょう。大統領選挙は「ほぼトラ」の流れでしたが、一気に互角以上の勝負に持ち込んでおり、11月の大統領選挙がおもしろくなりました。
――アメリカの大統領なんて、だれでもいいんじゃない?
わたしも以前はそう思っていましたが、一昨年だったかな? 『日米地位協定 在日米軍と「同盟」の70年』(山本章子 中公新書)という本を読んで、少し考えが変わりました。
この本では、アメリカ軍が日本の領土内を自由に行き来することは、第二次大戦後のアメリカ軍による占領期とほとんど変わっていないと指摘しています。
言葉を変えるとサンフランシスコ平和条約の後、独立を回復したこの国の行政権は日本政府に戻ったのですが、軍事的イニシアチブはアメリカが握ったまま手放していない――すなわちアメリカの日本占領政策はまだ終わってないんですねー。
条約上、アメリカ軍は日本の領土を自由に行き来することができるよう規定されていて、そのアメリカ軍の最高司令官はアメリカ大統領なんです。わたしは、こういう権力をもったアメリカ大統領がだれでもいいとは考えません。
というわけで、わたしのこの秋一番の関心はアメリカ大統領選挙がどうなるかでした〜。え、自民党の総裁選挙ですか? だれでもいいです。小泉純一郎でも変わらなかったんだから、だれも変えられません。立憲民主党の代表? いわずもがなでしょ。
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