第66話 武闘派と知性派

 脳筋という言葉がある。「脳みそまで筋肉でできている」ことを示す言葉で、何ごとにおいても理屈より行動でカタをつけようとしたり、問題が起こった時、短絡的に腕力(ぼうりょく)で解決を図ろうとする人たちを揶揄していう言葉である。多分に悪口であるので、面と向かって使う言葉ではない。相手からボコられること間違いなしである。



 どうしてこういう導入でエッセイを書きはじめたのかというと、世の中に体力・運動能力を重視しますという生き方の人と、知識・教養を重視しますという生き方の人、二種類いるとして、お互いにお互いを馬鹿にし合っているように感じるのですがそんなことはないですかね?


 ちょうどオリンピックが開催されているのでそんなふうに考えてしまうのかもしれませんが、オリンピックの開催に反対する人がいるとしたら、それは知識・教養を重視しますという生き方の人のような気がするんです。


 脳筋という言葉を考えたときに、それは知識・教養に欠ける人という意味を少なからず含んでいるような気がして、ちょっと嫌な気持ちになります。視点を逆にすれば、知識・教養の習得に偏重した人を、体力・運動能力を重視しますという生き方の人は小馬鹿にしている態度もよく目につきます。そういうのも嫌いです。


 豊臣秀吉の死後、武闘派の福島正則・加藤清正と知性派の石田三成が対立。武闘派が徳川家康に取り込まれて豊臣家滅亡の遠因となった歴史があるように、武闘派と知性派というのはお互いに相入れないものなんでしょうか。


 自分のことどちらだと思いますか?


 藤光は「脳筋」かつ「オタク」なので二股かけてますが。。。

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