第55話 新紙幣で考えた

 3日に新紙幣が発行されましたね。手に入れられましたか。わたしはまだです 笑


 新しい紙幣の発行は、2004年以来、20年ぶりだとか。紙幣に描かれた肖像は、一万円札が渋沢栄一、五千円札が津田梅子、千円札が北里柴三郎らしいですね。知ってますか、何した人か。ピンとこないというのがわたしの感想ですが。


 手元に紙幣があれば見ていただきたいのですが、福沢諭吉や野口英世なら皆知ってるでしょう。もっと知名度の高い人物にすればいいのにねえ。


 樋口一葉をスルーしちゃいましたが、歴史上、著名な女性って少ないんですよね。紙幣の肖像って、その国の「偉人」的な人物から選ばれることが多いと思うんです。この国には、女性の「偉人」ってすごく少ない。これは女性の社会的評価がずっと低かった(いまでも低い?)ことを示していて、他国に対して少し恥ずかしいことなのかもしれません。


 今回、一万円札に採用された渋沢栄一のような実業家もこの国では評価が低いです。「良いこともしたんだろうが、結局は金儲けが仕事だろう」という金儲けを卑しい行為と考える儒教的な価値観に基づいているんでしょうね。だから、渋沢栄一を肖像に採用したということは、他国に遅れをとったけれど「国を上げて金儲けに邁進するぞ!」というこの国の意思表示のひとつなのだと思います。


 わたし自身は、金儲けを卑しい行為と考える儒教的価値観の持ち主なので(!)、シブサワ肖像はいまいちと感じていたのですが、富が偏在し、馬鹿みたいに富める者とそうでない者との格差が広がっていて、かつ、みんなが富める者になりたいと願っているいまのような時代を象徴するには、むしろふさわしい人選だったのかなと考え直しました。


 和をもって尊しとなす(聖徳太子)

 天は人の上に人をつくらず、人の下に人をつくらず(福沢諭吉)


 歴代一万円札に採用された人物には、その事績を象徴するエモいキャッチコピーがあるのですが、渋沢栄一のキャッチコピーってなんなんでしょう。わたしは知らないのですが、ご存じの方があれば教えてほしいです。なるだけエモいやつをお願いします。笑

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