第25話 中学生向けの小説を読んでいる
締め切りより1日はやくKACを書き上げることができたので、このエッセイを書いています。KACの期間中は、お題のことばかり考えているので他のことが疎かになってしまいます。怖いことです(汗)
さて、小説を書くためには「書く」だけでなく「読む」ことが必要です。小説家になりたいからといって、小説を書いてばかりいては、そのうち書くべきこと(書きたいこと)がなくなってしまうからです。プロ作家だけでなく、わたしたちWeb作家にも新しいアイデアのインプットは必要だと思います。なにか書かないといけないなと思いながら、スカスカの頭からアイデアが思い浮かばない〜と何度途方に暮れたことか。
とにかく、書いてばかりいると煮詰まってしまうので、刺激を得るためにも本を読まなければなりません。ただ、一般文芸の本はエンタメでも読み解きに時間を使うことがありますし、純文学なら尚の事読み飛ばしを妨げるような文章が立ちはだかります。時間がかかってしまうのです。毎日3時間を自動車通勤に充てているわたしにはキツイ。
そこで最近わたしが読んでいるのが、児童文学です。児童文学とはいっても、小学生向けの作品ではなくて、中学生向けの小説。書店にはあまり置いてありませんが、図書館へゆくと児童書の書架に必ずあります。文章量としては、中編くらいの長さで単行本になったものがいくつもあって、なおかつ、読みやすい(これ大事)。サクサク読めて、考えさせられるテーマも含まれているものが多いのが、ただオモシロイだけのラノベと違う、中学生向けの児童文学の特徴でしょうか。
偕成社とかポプラ社とか、一般文芸より児童書に強い出版社があって、児童文学に関してはこういう出版社の本を手にとってしまいます。じっさい、児童文学として当たりが多いのは、偕成社かポプラ社のような気がします(個人的な感想ですが)。
ただ、非ラノベ、非ライト文芸な中学生向け小説って、ニーズが少ないのか書店では児童書コーナーに少し置いてあるだけだし、あっという間に店頭から消えるんですよね。一般文芸の単行本の方が、まだ長期間書店に置いてもらえるのではなかろうか。内容はどこか説教じみているし、おもしろさだけでいえばラノベの方がおもしろいですからね。
さらに言えば、少子化で読み手は少くなる一方だし、中学生って長い人生のうちほんの3年間だけなので、作品が消費され、忘れられるサイクルもとても早そう。上橋菜穂子さんの『精霊の守り人』のような大ヒット作が児童文学から現れることはもうないのかもしれません。世界発行部数6億部といわれる『ハリーポッター』シリーズも児童文学。よい児童文学は世代を超えて読まれるんですけどね〜。
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