第8話 短歌づくりのポイント
去年の12月から、短歌づくりを再開しています。小説を書く時間がとれないからなのですが、「五・七・五・七・七」の31文字ですら扱いかね、なかなか書けないでいます。
こんなときは、図書館に出かけて、問題解決につながりそうな本を借りてきます。そうして年末に借りてきたのが……
『短歌の作り方、教えてください』(俵万智/一青窈 角川学芸出版)
1年半にわたって、歌人の俵万智さんが、歌手の一青窈さんに短歌の作り方をアドバイス&添削するとういう内容の本です。短歌づくりのハウツーとして役に立ちそうと期待して借りたのですが、一青窈さんの言葉えらびのセンスがわたしと次元が違ってて、あまり役に立ちませんでした(泣)
言葉選びのセンスといえば、昨日、カクヨムの公式レビュワーの記事として、『短歌、わたしたちだけの踊り方』が公開されましたね。
https://kakuyomu.jp/features/16817330669500200210
4名のカクヨム歌人たちの短歌がレビューされているのですが、どれもこれも言語感覚が普通でない(褒めています)。わたしは絶対にこうした言葉選びをしないと確信できるので、太刀打ちできないな~と半ば白旗を上げたくなるような気分になりました。
言葉に対するセンスだけじゃありません。
わたしは、自分の短歌が薄っぺらいなとよく感じるのですが、『短歌の作り方、教えてください』のなかで、俵万智さんが歌にふくらみを持たせるために必要なことについて書いている部分を、以下に引用します……
>自分の“想い”を出発にすることじゃないかと思います。
>例えば、旅の歌は素材がたくさんあるから、作りやすいといえば作りやすいのですが、浅いところでまとまってしまうと、絵はがきや旅行パンフレットみたいになってしまいます。(中略)
>だから、その風景なり出会ったものなりに自分がどう関わったかということがひとつないと、その人のオリジナルな歌というのは成立しにくい。
自分に足りないのはこれだ!! って思いました。言葉選び以前の問題として、わたしの作る歌には“わたし”が薄いんです。まったくそのとおり。きれいな風景を詠んでもどこか他人事なので、読む人の胸に迫ってくるものがないのだと思います。旅行パンフレットとは言い得て妙です。パンフレットの写真は綺麗だし、キャッチコピーは素敵だけれど、旅人の体験や感動とは別モノということでしょう。
キャッチコピーに終わらない、わたしのオリジナル短歌を作らないとな。
そのためには、自分と向き合わなくちゃ。なんてね。
藤光の短歌集『無題歌集Ⅱ』
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