【読書日記】「ストレンジャーズ」「七月の蝉と、八日目の空 -晴れ、ときどき風そよぐ季の約束-」

 体感的には読書ペースが復活してきたと思ってたのですが、前回の更新が半月前という衝撃。


 積読分って買ってすぐじゃない分ちょっとモチベーションが下がってしまうのが難点ですよね。

 理想は1冊買って1冊読むというスタイルなんですけど、気づいたら数冊買ってしまっているという。






 ディーン R.クーンツ「ストレンジャーズ(上下巻)」


 会社の人に勧められて手に取った一冊。


 出版当時は本屋に平積みされてたくらいのベストセラーだったらしいのですが、重版はされていないのか新品はどこにも売っておらず。結局、苦肉の策でメルカリで買いました。


 アメリカ各地に住む人々が夢遊病や暗闇恐怖症など、様々な症状が発現するところから始まる群像劇。


 読み終わってまず思ったのが「ベストセラーっぽいなぁ」という感想。


 それぞれ全く関わりのない登場人物たちの物語が繋がっていく気持ちよさは群像劇ならではだし、少しずつ謎が解明されていくのはミステリー的な面白さがある。


 序盤はホラーテイストでとにかく不気味な雰囲気なのに、終盤へ向かうにつれてハリウッド映画っぽさが増していく。ラストなんてハリウッドど真ん中すぎてちょっと笑っちゃったくらい。


 かなり分厚い上下巻で「ちょっと引っ張りすぎなんじゃ……」って思わないこともないけど、総じてクオリティの高いエンタメ作品。


 ちなみに本作のジャンルは○○なんですけど、これを言うとネタバレになるという悲しみ。






 界達 かたる「七月の蝉と、八日目の空 -晴れ、ときどき風そよぐ季の約束-」


 こちらは私が信頼しているレビュワーである某氏がおすすめされていたライト文芸作品。


 表紙からもう分かるけど、主人公と謎の少女『セミ』との百合みのある関係性が魅力。

 加えて、ライト文芸らしいアオハルな友人たちとの関係性も心地よい。


 ……なんですけど、正直ちょっと色々なところで違和感があった。


 語りの人称とか、性格と行動の不一致とか、「ん? 大丈夫か?」と思ってしまう場面がところどころに見られた。


 まあ、世に出てる小説の皆がみんな名作ってわけじゃないしなぁ……。


 とか、思っていた過去の自分を殴りたい。


 何もかも全て作者の手のひらの上でした。お手上げです。


 しかも、しっかりメッセージ性まで込められてるんだからもうね(語彙力)。


 ただの青春小説とは一線を画す。ジャンルは間違いなく青春“ミステリー”です。

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