【完結】実は元最強のプロゲーマー、配信文化が根付いた異世界でようやく実力が認められる〜転生してダンジョン攻略を配信していたらS級ボスを無自覚にボコってしまいました。
第18話 元プロゲーマー、さらっと悪魔を倒す
第18話 元プロゲーマー、さらっと悪魔を倒す
俺は全神経を集中させる。
入り口と逆方向の風を感じることができれば、おのずと進むべきゴールは見えてくる。さっきは両方から出ていたから迷っていたけれど、片方だけなら関係ない。とにかく進むだけ。
分かれ道を進んでからはサソリ型のモンスターがうろついている。
「邪魔だ」
俺は、サソリの尾を盾で弾きつつ、
首元に向かって剣を突き立てる。この時、大抵のモンスターは硬い甲殻に覆われていることが多い。攻略法はシンプルで甲殻と甲殻の隙間を狙って少し斜め攻撃すること。そうすることで簡単に致命の攻撃を与えられる。
防御力を甲殻に割り振っているタイプのモンスターはゴーレム型のモンスターではない限り内側の肉質は柔らかい。
これはモンスターに限らず、地球の昆虫だって変わらない。いわゆる関節というやつだが動くためには、どうしても隙間が必要なのだ。そこが弱点。たこ付くだけの簡単な作業。その作業を繰り返すだけ。
俺はこうしてダンジョンの奥――ボス部屋に辿りつく、モンスターの傾向からおそらくボスは巨大のサソリの可能性がある。だとしたらやる事は変わらない。
俺は扉を開ける。するとそこには――1体の悪魔がいた。
「おや……お客人じゃないか」
人のような外見ではあるが、頭に生えている角が人と異なる存在であると証明している。そして悪魔は巨大なサソリの死骸を椅子代わりにして座っている。
「私は、魔族の長が一人――」
「うるさい。今はお前にかまけている時間はないんだ」
「――なんだいきなり! 俺の急所ばかり狙いやがって! やめっ、やめろぉぉぉおおお!」
なんか自己紹介が始まりそうな雰囲気だったので、俺は攻撃を繰り出した。どうせ敵であることには変わりない。ささっと終わらせないといけない。
「ええい!! 舐めやがって!!」
悪魔はそういうと翼を広げて飛んだ。
「これが私の悪魔の姿だ。慄くが良い!! そう私は魔王軍四天王が――って、貴様!! まったく話を聞く気がないな!?」
俺は呪いの短剣を投げる。呪いの短剣は翼を掠らせるに留まった。
「傷を負わせられたのは100年ぶりだ……妙だな。この剣――妙な魔力を纏っているな。一体何者だ――って、おい! 危ないな!! 少しは話を聞かんか!!」
「悪いな。俺はあいつらのことが心配なんだ。だから……これで止めだ」
俺は高さを付けて、重力で加速しながら更に腰を捻り回転の力を加える。重力と速度と回転力を短剣に乗せて急所に当てる。これは俺がプロゲーマー時代、最も愛した体術だ。
「う、うわぁぁぁあああああ!!!!」
少し強敵感を出していたけれど、正直敵ではなかった。
そういえば、あいつは誰だったのだろう。悪魔だということは分かったのだけれど、正直弱すぎて相手にならない。
「まぁ、今は考えても意味ないか」
俺は討伐した証に悪魔の角を高速で剥ぎ取り、
「とりあえず、さっさと戻るか」
俺は来た道を全速力で戻り、マキナ達と別れた道を追う。
先に言った皆が敵を倒していてくれた分、俺は楽に進めた。
「きゃあああああ!!」
アクアの悲鳴が聞こえた。距離は近い。
俺の身体は勝手に動いて、右手にある開けた空間に飛び出した。
「あら、もう一人カモが来たわね」
そこにはもう一人の悪魔がいた。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ここまでご覧頂きありがとうございます!!
【読者の皆様にお願い】
少しでも面白そう!! 明日も読もうかな……と感じてくれたなら!
下にスクロールして出てくる♡ボタンと、
☆☆☆をポチッと押して★★★にして応援頂けると嬉しいです!
応援頂けると作者の私もより一層頑張れます!
明日も頑張りますので、何卒! 宜しくお願い致します!!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます