第3話 病気を受け止め向き合う

朝目が覚める。時計を見ると6時を過ぎており学校の準備をしないといけない時間。

横で寝ている彼女、手には大きめの包帯。昨日の事が事実だったんだ、夢でなかったのだと実感し1日が始まる。次第に彼女も目を覚まし笑顔で「おはよう」と私に話しかける。おはようと返事をし朝の支度を行う。彼女は朝食を、私は夜中に洗濯していた衣服をベランダに干す。悶々とした気持ちのまま食卓に着くと彼女が「昨日はごめんね、実は、、」と自身が抱えている病気について語り出した。

うつ病、パニック障害、適応障害、色々な言葉が出てきたが私の頭には中々入ってこなかった。入れようとしなかった、認めたくなかったといった方が正しいだろうか。誰でも好きで病気になる人なんて居るはずもないし彼女もこうして通院して治そうと努力している。私にできる事はそれを支えていく事であると考えた。


その後しばらく状態は安定していた。日々の服薬は欠かさず行っており調子が悪い時には「頓服」という薬を服用しながら学生生活を過ごしていた。勿論普段の彼女は可愛く話していても楽しい為退屈はしなかった。そう、何かが原因でスイッチが入らなければ、、

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る