第8話:自家精米生活のススメ
コストと意識はなるべく低く、というのが私の食生活のモットーだが、数少ないこだわりポイントがある。それは「玄米を自家製米して、
例えば、完全に精米した精白米(一般に見かける米)を十とした場合、玄米を半分だけ搗くのは
分搗き米そのものを販売している業者もあるが、やはり玄米を調達して自家製米したほうが安上がりで、なにより搗きたての米が食べられる。家庭用の精米機というのは馴染みがない人も少なくないようだが、家電量販店でも普通に見かけるアイテムで、小型のものは炊飯器よりもさらに一回り小さいくらいのサイズである。
分搗き米のいいところは、「最低限米さえあればかなりの栄養を摂取できる」という安心感である。あとは卵や納豆、ビン詰めやふりかけといったご飯のともさえ用意しておけばよい。もちろんそれだけでは飽きるだろうが、忙しい朝とか遅く帰った夜に、とりあえずご飯さえ炊いておけば最低限の栄養素がとれるという安心感は計り知れない。もちろん、ぬか漬けのためのぬかも手に入る。
私の最強ズボラめしを紹介しよう。炊きたてのご飯を丼に盛って、味噌を乗せて生卵を落とし、鰹節をふりかけたら全部かき混ぜて食べる! これぞ究極の猫まんまである。お湯を注いで汁かけ飯にしても良い。玄米+味噌+卵+鰹節は味の相性はもちろん、栄養学的にもかなり優れた組み合わせで完全食品に近い。
好みで味の素を振って旨味バランスを整えたり、ネギや刻み海苔・七味唐辛子などの薬味を加えよう。しらす干しや佃煮、梅干しなんかを乗せてももちろんOK! キムチやオリーブオイル、粉チーズでひとあじ変えてみても良い。食後は血糖値スパイク対策として軽くスクワット運動でもすれば最強の朝が始まる。
また玄米は日持ちするので、1年分を余裕で備蓄できる。一袋(30キロ)単位でまとめ買いすることで、ちょっと高級な地方ブランド米なども安く買えるのが嬉しい。もちろん備蓄することで災害対策になる。電動の精米機は停電したら使えないが、やろうと思えば手でも精米は可能だし、そもそも玄米そのものを食べることもできる。
食味の観点からも、個人的にやや硬めの分搗き米は好みである。特にカレーのように汁をかけたり、あるいはパラッとした炒飯にするのであれば精白米よりも絶対に相性がいい。もちろん精米の加減は変えられるので、より玄米に近くしたり、あるいは完全に精白米するのも自由だ(例えば酢飯にするなら精白したほうが無難だろう。調べたら七分搗きを使う店もあるそうだが)。
分搗き米は普通に炊飯器で調理できるが、水には長めに浸しておいたほうがよい。とはいえ、大抵の家庭では夜に研いだ米を朝に予約セットして炊いているだろうから、特に気にする必要はない。短時間で米を炊く必要が出てくれば素直に精白米を作ればいいだけの話である。
近いうちに新生活を迎える方々に対して。精米機と玄米のセットは、心身ともに健康に過ごすために非常におすすめできるセットである。豊かな米ライフを。
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