第2話 『銀河連盟の憂鬱は底無しである』


 銀河連盟は、太陽の直前に、巨大な稼働可変型モノリスを置いた。


 地球に到達する太陽のエネルギーを調節するためである。


 

 地球は、急激に寒冷化した。


 氷点下50度以下の地域が続出したのである。


 兵器の管理が難しくなった。


 住民は、さらに、生きにくくなっていたが、戦争は止まらなかった。



      🚀



地球最大派閥『太平洋会』


 総長


 『とにかく、核を守ろう。核兵器部門に、ストーブとか毛布を集めよ。電気を回せ。朝まで絶やすな。戦線は維持せよ。相手もそうしてる。』



 シポク副議長


 『どうやら、開けない夜がやってきたようですよ。』



 総長


 『なんのこれしき。わが、派閥は不滅なり。』



シポク副議長


 『派閥より、地球が危ないですよ。』



総長


 『なんの。中心がしっかりしていれば、周囲は崩れないのだ。一旦散開しても、また、集めればよいのだ。社会の注目なんて、短いものだ。』



シポク副議長


 『回りから崩れることはありますがな。』



総長


 『ない。いいか、まず、周辺を削り取れ。身軽になろう。』



シポク副議長


 『あい、あい。』





  🐨🐨🐨🐨🐨




地球第2派閥 天地無用研究会


 会長


 『まずは、核兵器を維持せよなもし。周囲は削り取れぞな。ストーブを集めろ。薪をくんべろ。兵士を鼓舞せよ。』



 クンガー副議長


 『あんたなあ。灯油がないだべ。薪もあまりないずら。武器も古くなるばかしだあ。』



 議長


 『会長が言うんだから、なんでも、燃えるものは燃やせ。みな、放り込め。』



 副議長


 『うな、無茶苦茶な。あんりま、氷点下100度を越した場所があり。こりゃ、人類の危機だんべ?』



会長


 『人類は まんずダイジョブだあ。まずは、研究会を維持せよ。それが一番だあ。派閥あっての地球ずら。』



議長


 『一応、脱出ロケットを用意します。』



会長


 『ばかいえ。地球を死守する。』




議長(副議長にささやく)


 『おばかな。脱出しよう。』



副議長


 『んだな。』



    🐦🐦🐦🐦🐦



 

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