第41話

高校生を中心とする大きな行動は日本を揺がし

大人たちの目を政治に真剣に向かわせることとなった。政治家に対する評価も厳しく与野党議員を問わずその行動に目は注がれた。

ツルギは、国会議員は如何なる人がいかなる思いで、いかなる志を持って議員となったのか、と。色々調べてみると、一番多いのが世襲、ただの金目当て、出世欲と様々であり大望、志からの議員はどれだけいるのだろうかと疑問に思った。

そこへ一本の電話。アフリカA国のジニから。

そのA国はそこから産出する希少金属を狙われアジアのB国に様々の利権を売り渡すような事から国内は混乱に陥っている。独裁政権はB国からの賄賂でそれもまた大きな利権で有り反対勢力との紛争の種となっている。

国内は荒れに荒れている。これを打開したいとジニはすがるようにツルギに語りかけた。

ツルギはA国でも例のビデオ映像が拡散され現地でも知らないものはいない日本の侍である。

A国の治安は最悪であり荒れに荒れているとジニは訴える。

ジニの話を聞いてツルギも心を痛め、良い方法を考えようとジニを慰めながら電話を切った。

数日後、ツルギはジニに電話をし何かをいい含めるように事を細かく伝えた。

これがA国を大きく変える事になるとは誰も予測できるものではなかった。

A国。

ジニと友人のジミリの二人、粗末ながらも掃除の行き届いた部屋で話し合っている。

ジニが言う、

今の状態では誰も安心して外にも出られない、何とかして子供も外で遊べるようにしたいと。

ジミリが言う、

この数年子供の心も安定しているとは思えない。心配だと。

ここでジニはツルギと話し合った内容を話した。その内容はこうだ。

皆と話し合い。街をそれぞれがそれぞれのやり方で綺麗にしよう。それも徹底的に綺麗にしよう。独裁者もそれには文句はつけないだろとツルギは言っている。私もそう思うとジニは目を輝かせている。何かを期待している目つきである。ジミリも何故か期待するように体を前に乗り出した。

数日後、親子が街に溢れほうきを持つ者、素手でゴミを拾う者。それを銃を持つ兵隊はなす事なく見つめている、いや、戸惑っていると言っていいかも知れない。これは何かの幕開けである。


次に話は日本国内に戻る。

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