第29話
愛媛県に一人の高校生、高橋麻耶(マヤ)がいる。
中学時代はイジメにあいこの地に転向してきた。ツルギの勇気に感動し日々の生活に積極的に立ち向かうように行動しそれをきっかけにイジメからは開放された。
マヤは本来優しい性格であったので彼女のまわりにはいつも笑い声が絶えずにぎやかであった、
そのマヤも最近の高校生の活動に影響を受け、社会の改革に立ち上がろうと、仲間と相談して「風の声」を結成した。
「社会の変革に立ち上がろう!市政の改革に立ち上がろう、国を変えよう」とマヤは友人たちに説いて回った。高校生が持つ若さ故に具体性に欠ける行動方針であったがその意気込みは大人に負けるものではなかった。
「風の声」を立ち上げて一週間もたたない頃、マヤは学校に呼び出された。
学校の教頭から「何をやる気だ」と厳しく問い詰められ、麻耶は「大人社会のふがいなさ」を心の底から訴えた。
教頭はそれを頭ごなしにしかりつけ会の解散を強要した。悩んだマヤは相談する相手も見つからず、思い悩んだ。
その結果、日頃から気になる存在として、ツルギにその悩みを手紙で打ち明けた。
あて先はパフ(未来に向けての平和活動基金)の本部のである。
パフ(未来に向けての平和活動基金)の本部では、
毎日のように送られてくる手紙を数人の者が手分けして封を切る。
郵便物も相当数あるので、中身を選別してからツルギに渡されるまでに数日がかかる。
日曜日のある日、ツルギはマヤの手紙を手にした。
それを読んだツルギはマヤの情熱を読み取って、すぐに返事を書いた。
「政治活動をする事にはかなりの犠牲が伴う」ことや、
「大人と戦う事の不利益」などを書き連ねたが、同時に「社会の変革の最終局面」である事も書き加えられた。
また、「両親の心配を思いやる気持ち」も高校生の大切な事柄であると、ツルギはマヤに説いた。
ツルギのメールアドレスが最後に書き加えられいつでもメールをくれるようにと言った。
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