魔女と呼ばれる不思議な力を持つ少女たちが集められた街『魔女特区』。特区の学園で高校教師をしている天野原天理は、生徒の魔女たちを見守り、あるいは指導し、彼女たちの明るい未来のために奔走する。魔女がいる現代で繰り広げる教師と女生徒の青春学園ファンタジーです。
思春期の少女たちに極稀に現れる特殊体質、それが『魔女』だ。魔女となった少女は、さまざまな異能を発現する。身体から炎を発したり、人や物を転移させたり、異性を誘惑したり、声や姿を別人に化けたりと、まさに魔法そのもの。
五人の魔女の生徒を受け持つ天理は、毎日のように彼女たちのやらかす事故や悪戯の後始末に振り回されて苦労が絶えない。
天理の言葉はまるで聞かない自由奔放な生徒たちだが、中身は普通の女の子。未熟な魔女たちは感情が不安定になると能力を暴走させて周囲に危害を及ぼす。いきすぎた暴走を力づくで止める『生徒指導』が必要になることもある。
そして魔女の力を悪用しようと企む者もいる。そうした悪党から銃を手に可愛い生徒を守るのも教師の役目だ。普段はだらしなくても、イザというときは守ってくれる。そんな天理だからこそ女生徒たちも心を開いていくんですよね。
教鞭と拳銃の二刀流で、ときには優しく生徒を守り、ときには厳しく生徒を叱る姿が大人としてカッコイイんです。
(「魔法学校へご入学」4選/文=愛咲優詩)