第34話過ちの照明
「どうせキリコを愛しているよね・・・。
だから・・・。
「だから何!?許さない私は、一生呪ってやる!」
吊り上がった両眼に青白い光が伴ってキラキラと光るとまでは行かなくとも霊験のあるユラユラとキリコの瞳は青い炎を伴い奈緒美の衣服に引火し全身が炎に包まれた
いつもそこで目覚めた。
「ケンイチ・・・。私だって。」
天上を見上げ零れる奈緒美の涙を拭いた。
「だから来たんだここへ・・・。」
「毎日同じ夢を見てね・・・。」
「毎朝懺悔しっている。」
キリコを見詰める奈緒美の瞳は潤んで今にも真珠の涙が零れ落ちそうだった。
「許さないよ私は。」
「法律が許しても私は呪う!」
「それでね・・・。
ケンと久し振りに、30年ぶりくらいにここで出会って、外へ出て・・・。私ね。」
「アノ人の子供を産んだのよ・・・。」
「後にも先にもアレが一回こっきりの過ち・・・。」
奈緒美を睨むキリコの瞳がメラメラと青く光った!
「それで?」
「この子がその証明。」
深いため息がその場を和ませていた。
「奈美ちゃんか。」
うんと奈緒美が頷く。
「卑怯だよアンタ。」
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