第2話 ドアの先には…

「ってそのまま終われるかーい」

 数枚ドアを開けたら普通に外に出れた。

「おおう、眩し」

 其処には眩しい太陽、その太陽をキラキラと反射している海があった。

「やったぜ!海だぁ」

 外に出られた嬉しさでハイになってしまったのか、そのまま海へと駆け出し

  ザバーン

 猛スピードで海に突っ込んだ。

「ふー、気持ち良いぜー」

 そこでその男は気づいた

 自分が全裸だということに

「え?ナンデ?」

 正気に戻った龍一は海を出て砂浜に座りこんだ。

「オレ ナニモ キテナイ ドウシヨウ」

 龍一は周囲を見渡してみる。

 まず、海はぐるっと丸い入り江のような形になっており反対のドアがあった方向には、鬱蒼と木々が生えているジャングルがあった。

「ふーむ、どっちに行くべきだ」

 龍一の頭の中には二つの選択肢があった。

 1つ目は海岸沿いを歩いていく事

 2つ目はジャングルの方に行ってみる事

 さぁ、どうする龍一?

「とりあえず、食べ物探すかぁ」

 どうやら、ジャングルに入って行くらしい。

「ん?なんだあれ道か?」

 木々が生えている中にも道のようになっている所があった。

「よし、取り敢えず行ってみよう」

 そのままジャングルの方へ道なりに進んでいく。

 歩きながら考える。何か思い出せることは…

「はっはっはー」

「人の声?」

 道の先から聞こえてくる。

 逸る気持ちを抑えつつ慎重に進む。

「みえた」

 そこは、少し開けていてログハウスのような一軒家が建っていた。

「よし、突撃だー」

 龍一は居ても立っても居られなくなり家のドアをノックした。

 コン コン コン 

 しーん

 あれ、さっきの声ここからだったよなぁ?

「すいませーん、誰かいませんかー」

 しーん

 うーん、人の気配はするんだけどなぁ

 少し静かにしてみよう

「もう、誰よこんなとこにまでくるなんて」

 ドアが開いた。その時…

「とつげきぃ」

「えっ」

 開いたドアの内側に手をかける。そこにいたのわ…

「やぁ、いい天気だね」

「キャー」

 なんと女性だった。そして人に会えた喜びでハイになっている龍一は自身の状態について頭が回ってなかった。

「おおっと、どうしたんだい?」

「なんで服着てないんですかー」

 彼女の叫びがジャングルに響き渡る。

「あ、そうだった。てへっ」

「ドアから手を放してくださいー」

「ちょ、ちょ、まってまってしめないで」

 ドアの攻防が始まった。

  10分後…

「はぁ、はぁ、なぁ、服持ってないか?」

「はぁ、はぁ、あるわけないでしょ!」

「そうだよなぁ」

「わかったら出て行ってもらえないかしら」

「…」

「なんでなにも言わないのよ」

 龍一は家のリビングと思われる場所でソファに座っていた。

 その身には一枚の布を巻き付けて

 そして、今話している女性はクリスというそうだ。

「なぁ、クリスさっきなんで笑っていたんだ?」

「え?気になるの?」

「あぁ、とっても」

「秘密よ」

 何かを含んだような言い方だ、怪しい…

 リビングには不思議なものが置いてあった、モニターのようなものとリモコンのようなものだ。

「ああっと、手が滑ったぁ」

 すかさずリモコンの電源ボタンを押す。

 そこに写ったのは…

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