第16話 閑話 はーこ! おねえさんSIDE

ハグが解かれて目をあけると周りの景色が変わっていた。


ここはサナリィの工房!!??ああ、さっきちょっと遊ばせてもらってたし

夢をみているのね、ハグされて暖かさで眠っちゃったのね。


本当に現実のような感じで見えるこの世界観。

VRに移植されたらこんな感じなのかしら。


錬金釜ってこんなに重厚感のあるものだったのね、イラストではもう少し軽そうに描かれていたけど。


フラスコやらビーカーやら錬金術につかわれる道具、レシピの書かれた羊皮紙の本


本物はこんな感じなのかもしれないわね。

私はレシピ通りにアイテムを作っていく。


素材アイテムを集めるために冒険にもでかけるわ、サキュアくんも護衛してくれるそう。


うふふ、はーこ!


そしてしばらくアイテムを作ってるとドアがノックされた。


!!!

彼女は!!このゲームのヒロイン!!私の大好きなゲームキャラクター!!

きゃー!きゃー!!本物よ!!あの絵が現実だったこうなるのね!!すごいわ!!


彼女(ヒロイン)はこのゲームの主人公の協力者で持病をもってる設定。

後半は病気が発覚して主人公がエリクサーを作って助けてハッピーエンドという流れ。


死なせないわ!サキュアくん、パワーレベリングお願い!!


イケメンキャラとのイベント?そんなものどうでもいいわ!

私にはこのヒロインこそがこのゲームのすべてなのよ!!


いろいろなアイテムを作り、装備を作り、イベントをこなし、レシピを手に入れ

レベルを上げて、発病のイベントに涙して、キーアイテム解禁したと同時に攻略よ。


ああ、本当によかった、彼女を救って最高のハッピーエンドを迎えた。

何度も何度もクリアはしたけど、実際に手を取って抱きしめあって涙をぬぐって・・・

こんなにも私も泣いて笑って心がすごく締め付けられて安堵して・・・


こんなゲームが作りたいわ・・・



そう思っていたらソファーの上で眠っていた。

さっきとそう時間も経ってないわ、やっぱり夢だったのね。


でも夢の出来事はしっかり覚えてる。

私はあの夢で感じたことを世に広めたい。


サキュアくんにそろそろ帰ることを伝えるとゲームの主人公のコスチュームをくれた

夢で私が着ていたコスチュームだ。


記念?ふふ、おかしな子ね、なんの夢をみていたか知っているみたいじゃない。

ゆっくり休めてなんだか体力も気力も以前よりみなぎっているわ!


私は上司が無能の証拠を集めて、弁護士を雇い

今回の原因は私にはないことをはっきりさせしっかりと制裁した後会社を退職し、

賠償金と退職金、未払いの残業代を使ってあたらしく会社を立ち上げた。


チームのみんなも私を追ってきてくれた。

みんな、あいつらを見返してやるわよ!!


数年後には過去の有名ゲームを現行ゲーム機にリメイクするのをメインに開発する会社だけど美化された思い出以上の作りにしてくれると凄腕クリエイター女社長として有名になっていた。


※おねえさん、ゲームの中でレベルアップした影響で現実世界でも

知力、体力、時の運、技術も知識もステータスが上がっています。

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