11.同人誌みたいな逸話ってあるんだよ
タイトルの通り、「それなんて同人誌?」みたいな展開の叙事詩の内容をちょっとだけ語る回です。前回までで「神話って面白いよ」「叙事詩読んでご覧」と散々言ってますが、「でも叙事詩とか難しそう……」と思われては本末転倒なので、興味の間口を広げるためにいくつか同人誌みたいな内容を書いていきます。
〈ゼウスの属性はスーパー攻め様〉
初手から強すぎと思われた方いらっしゃると思います。安心してください。これもちょっとした二次創作界隈で発生する現象が神話でも起こり得るという解説なので。
古代ギリシャはポリスという都市国家が基本的な構造で、主にアカイア人から分派した民族が形成するものでした。ギリシャ神話というのも、この「アカイア人の共通した文化」であったりします。(ちなみにイリアスで描かれたトロイの木馬で有名なトロイアはアカイア人の国ではなかったりします)
都市国家とは文字の通り一つの都市規模で国がありました。あまり規模の大きい国家はそんなにありません。このため、人口の上限にも限界があってetc...これはまた今度語ります。
つまり、一つの都市に
ですがギリシャ神話においてゼウスというのは他の神と一線を画して扱いが違います。ポセイドン、ハデスと共に主だって父神クロノスを打倒した英雄でもあるので、古代ギリシャ人にとってのゼウスは特別な存在です。
そんなゼウスの寵愛を受けたいと思うのは当然で、もう想像がつくと思いますが「私たちの都市国家はゼウスの寵愛を受けた女神or少年orゼウスの子供がいます」と主張するようになります。
つまりは、二次創作でゼウスはスーパー攻め様にされたわけです。ゼウスの奥さんヘラは、浮気性のゼウスに怒ったりゼウスの浮気相手に悲惨な末路を辿らせるとあったりしますが、もしかしたら「ええ……何それ知らん……怖…………」状態なのかも知れませんね。
参考文献
https://www.y-history.net/appendix/wh0102-015_1.html#:~:text=インド=ヨーロッパ語族に,な文化を形成した%E3%80%82
どうでしたか?神話も二次創作の延長と身も蓋も無いような話をしてしまいましたが、割と神話なんてこんなものです。ギリシャ文明は特に規模が大きいためゼウスが超絶浮気性みたいな扱いされますが、そもそも古代ギリシャ人共通で「ヘラはゼウスの正妻」の認識されているのがすごいところ。
ちょっと長くなってしまったので、このシリーズを何回かに分けて色々と紹介していきたいと思います。
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