9.実体験に勝るものはない
タイトルの通り、描写の幅を広げるのは実体験であるという主張です。必ずしもそうというわけではありませんが、ある程度は実体験そのものが経験値になると私は考えています。
実体験に勝るものはないという実例にはタバコと酒が一番わかりやすいと思いますが、もうちょい踏み込んで言うと、死にかけるのもかなり経験値が入ります。
「じゃあお前は死にかけたことあんのかよw」と言われたら私は「YES」としか答えられませんが。(死にかけた話は語ったら七割の確率で聞いた人が曇るのでこれは今度機会があったらお話しします)
もちろん、タバコが苦手、酒が飲めないという方はそういう方なりの描写方法もあるわけなので、別に無理してやる必要はありません。そう言う方は逆に「なんでこいつこんなことができるんや」と言う視点から語れるので、必ずしも体験できないから描写の幅が狭まると言うわけではありません。
まあこれは極端な例ですが、前回「観劇はいいぞ」と言ったように教養が深まると言うのが体験の最も大きなメリットです。
ぜひ時間と予算が許すなら旅行をして見てください。行きたい場所があれば、予定を調節して、予算を組んで、連れ合いを誘ってみてください。これだけで旅行ものの作品の描写の大きな一助となるはずです。
体験先も、自分の住んでいる場所とは気候の違う場所がいいでしょう。自分の知らない世界を知ることができるのが旅行ですから。
トラブルも大いに歓迎してください。旅行につきものなトラブル(トコジラミや犯罪以外)は、必ず書き手の創作の肥やしになります。
他には、嗜好品(飲み物や食べ物等)も体験するといいでしょう。紅茶などは種類や産地によって香りや味が大きく違います。紅茶でも花の香りがあれば、少しスモーキーなものもあり、その違いも楽しんでこそ体験の価値があると思います。
料理も、趣味も、買い物も、自分に無理のない範囲で体験するのが一番の資料です。現在も連載が続く某冒険漫画の四部で登場する漫画家なんかは、蜘蛛の味を知るために舐めていましたから。彼の特殊能力、ぜひ欲しいですね。物書き垂涎の能力だと思います。
ここまで語りましたが、経験値と引き換えに大切なものを失う可能性のあるものはなるべく避けてくださいね。今因習村が流行りですが、現実でそんな村に行ったら無事ではありません。ちょっと閉鎖的な村でさえ余所者はあまり良い待遇は受けられないので、そういった場合はまた別のアプローチで調べましょう。
(因みに私の母の出身集落では夜中謎の二足歩行の足音と、だんだん遠ざかる謎の悲鳴を聞きました。別に因習村ではないです)
体験できることがあるなら、なるべく自分のできる範囲で体験して見ましょう。それはそれとして、体験できないからこそ書けるものがあるというのも本当ですが。こればかりは人次第です。
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