8.人間観察
物語の魅力というのは、やはりキャラクターにあります。現在でも続く某冒険譚の四部に登場する漫画家も、「物語にはリアリティが必要である」と言っているように、キャラクターの持つ人間性こそが物語の面白さを左右するのではないでしょうか。
ただ人間観察をするにしても、身近な人がこういう人間である、というのを知るのは今更面白味に欠けるでしょう。じゃあどこなら面白い人間を観察できるの?という問いの答えを出しましょう。
裁判所です。
え、聞こえなかった?もう一回言いますよ。
裁判所です。
別にニュースになっているような重大事件の裁判じゃなくてもいいですし、これは極端な例を出しただけなので別に裁判所に行かなくてもいいんです。
ただ、裁判所は傍聴席に入って話を聞けますし、ニュースにならない程度の民事、刑事裁判はおもしれー人間博覧会状態だそうです。割とどぎつい人間ってそこら辺にいるんだなーというのが再認識させられます。
裁判所に行くのが面倒という方は、SNS(特にTwitter/X)という手があります。あそこではいろんな人がタイムラインに生息しているので、常軌を逸した人物に、常軌を逸した人物の被害者、ただそこにいるだけで面白い人なども大勢います。
あとは犯罪者の思考が知りたいという点では、獄中で執筆された出版物などもいいのではないでしょうか。ただし、他人の意見を俯瞰して見て正気を保てる人間ならですが。
「この世には救い難い悪党もいる」
という意見が出てしまうぐらい悲惨な事件だってあります。そういったニュースを見たり聞いたりして、自分の作りたい物語に使える要素を抽出するのが大切なのです。
決して実際の事件を揶揄するようなものを書けということではありません。
ただ、人を知り己を知るということが大切なのだということです。正常な人間は異常な人間の思考を知ることができません。そう言ったものが露出しやすいものを探して知るしかないのです。
例えば「自分は好きな子から好かれていると勘違いしている男子」の思考を知るにはそれで事件を起こした記事を読むのが早かったりします。好きな子にこんなことをされて、「この子は自分が好きなんだ」と勘違いを加速させた結果悲惨な状況になることだってあります。
そういったものを知り、創作に必要なものだけ抽出するというのも大切かもしれません。そうでなくとも「自分が危険な目に遭わないために異常者の思考を知って対策する」という点でもニュースに目を通すのは大切です。
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