7.観劇について
よく言われませんか?「教養のために映画や舞台を観なさい」と。それこそ学生時代は学校に能楽師や役者が来て体育館で舞台を観たという方もいるかもしれません。学校という機関は、そこに通う児童や生徒の学びの間口を広げるための存在なので、特に伝統芸能や教養と結びつくものとの接触が多かったかもしれません。
まあ「だから何?」と思う方も多いでしょう。知らなければ興味を持つこともないので、学校のああいう取り組みはあって然るべきと思うこともありますが、興味を持たれなければそれまでです。
「じゃあお前は舞台とか観んの?」と聞かれたら、「YES」としか答えられません。2023年は7月と11月に歌舞伎を観劇しましたし、11月下旬から12月中旬までに同じ映画を3回観てます。
まあ私自身が学生の頃役者の道も選択肢に入っていた人間なので、舞台を観る楽しみというのをなんとなくわかっているからでもありますが、観劇する一番の理由は「興味があるから、好きだから」です。
7月の歌舞伎は、訳あって知り合いからチケットを譲り受けて某刀剣ゲームとコラボした歌舞伎を観劇しました。一時(スマホの容量の都合で消しました)やっていたというのもあり、大いに舞台を楽しんで帰りました。
歌舞伎の楽しみは、常に最高品質の衣装を役者が着ているというところもあります。鮮やかな濃紺の衣装が全て正絹でできていると知った時はかなり驚きました。
本物のシルクとフェイクシルクでは光を受けた時の光沢が違うということを知るのも、教養の一つであります。
11月の歌舞伎は、前回も書いてある「マハーバーラタ」を舞台化したものです。6年前にもやっていたものを再公演したもので、流行りのダンスを取り入れたりとかなりエンタメ性が高かったのを覚えています。
これも好きでマハーバーラタを調べていたからこそ観に行ったもので、チケットは安いものは軒並み全滅だったので二等席(1万2千円……)を買ったのを覚えています。当日は親戚から譲り受けた着物を着て、かなり気合を入れていました。
3回も観た映画は、去年製作しているという情報を掴んで公開を待っていたものでした。製作陣は「ヒットはしないだろう」と諦めていたのに反し、SNSでは大ヒット。未だに興行収入は右肩上がりです。
この映画は戦後10年頃を舞台にしており、当時の人たちの生活を細かく描写したり、古い作法や伝説など時代考証が細かく描写されているのに注目したくて映画館に通い詰めました。
私からすれば「舞台や映画は興味が湧かない限りは別に行かなくてもいい」といった感覚です。興味が湧いて、予算と時間が許すなら行くべきでしょうけど、忙しい現代人は「自分が金と時間をかけてもいい」と思えない限りは行動しないでしょう。
これらは「舞台や映画の情報を知る」「チケットを買ったり日程を調整する」「当日まで待つ」「当日観劇する」という工程を楽しむもので、それらが思い出になると思っています。
なので、「興味の間口は広くあるべし」と「自分にとって価値あるものに金と時間をかけるべし」というのが私の答えであります。
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