6.自分のおすすめ資料

 ここまでフィティッシュとか色々語っておきながら参考文献を全く挙げていないのもフェアではないので、これまで私が影響を受けてきた本などを挙げていきます。

 別に読めという話ではなく、この中に皆様の欲しい創作の種が埋まってるかもしれないというだけの話ですが。


1.遠野物語

 私とこの本の出会いは、ある日の朝、のんびりと部屋で過ごしていたら父が「ほれ!」の一言だけで投げ渡してきたものです。

 この本は民俗学という新しい分野を拓いた柳田國男先生が遠野のこれまで口伝のみだった伝承を編纂し、後世へ残してくれる貴重な文献でもあります。

 幽霊は実態がある・ないの議論を加速させた話もこの中にあったりします。


2.古事記

 天地開闢から有名なヤマトタケルの逸話まで、日本の英雄伝説の根幹です。これは家にコミカライズ化したものがあったので、幼少期はそれを読んでいました。

 日本という土地がいかに厳しいものであるか、腐敗の脅威は神でさえ勝てるものではないという教訓がひしひしと伝わる本です。自国の神話なだけあって日本人の本能的なフェチズムとなっているのではないでしょうか


3.マハーバーラタ

 「マハー」は「偉大な」、「バーラタ」は「バラタ族の」という意味を持つ、世界で最も長い抒情詩。編纂した年代や人間によって内容に差異が生まれているのも、私が読む理由の一つでもあります。

 前回「フェチを知りたきゃインド行け」で挙げていた自動車事故なら聖仙8割の逸話もここから来ています。

 これは某運命の名を冠するゲームにおいて、なかなかにいいキャラクターが揃っていたので気になって手を出したら沼にドボンでした。

 あらすじとしてはクル国という国においてのユディシュティラ率いる神の子供達五王子と、ドゥルヨーダナ率いる百王子の王権をかけた大規模戦争です。この戦争での死者はなんと12億人!さすがインド!規模の違いで格の違いを見せてきますね。


4.国木田独歩全集

 かつてとある文豪マンガにハマっていた頃に古本市で購入したものです。業が深い、業が深い、業が深いの3点セットで、当時キリシタンであり英語と数学の教鞭をとっていた国木田独歩の教養の深さが伺える作品集です。

 北海道に行きたい国木田独歩と、ただ穏やかに過ごしたいだけの奥さんとのすれ違いから、奥さんが逃げた後の義母ディスがめちゃめちゃすごかったりします。数ページ前までバチクソ褒めてたじゃないですか。

 私のおすすめは業のにごこり「運命論者」です。業が深いのでおすすめです。


 ここまでは著作権が切れているので青空文庫でも閲覧できると思います。

 他にも勧めたい本はたくさんありますが、著作権が生きているのでここで書くことはできません。

 私が言えるのは、たくさんの本と出会い、自分の好きなものを見つけ、自分の教養を深めることです。これらの本も私が好きだから読んでいたものなので、強要するものではありません。

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