第4話 真実

しばらくして落ち着いてきた頃、私は「先生は、公爵令嬢である私のあんな野蛮な行動を見てなんとも思わないのですか?」と聞いた。


すると「思わないわ。私はあなたが私に本当に思っていたことをいってくれたよで嬉しかったの。」と、言っていた。

「私は、あなたを野蛮なんて思わない今まで努力をしていたあなたを素晴らしいと思うわ。」

と、言われた時嬉しかった。初めてこんなことを言われたから。


だんだん心の檻が消えていくような気がした。


だが、衝撃な事実を告げられる。

「実はね、あなたのお父様・公爵様も私の患者様なの。その時にりおなちゃんがのこともきいていたから」と言われて私は思わず「は?」と言ってしまった。

だって、お父様が私をきにかけているということが信じられなかったからだ。

理解が追いつかない。


その心を読み取ったのか先生は話してくれた。


「まずりおなちゃんにわかってほしいのは、決して公爵様はりおなちゃんが生まれてきたせいで公爵夫人が亡くなったとは思っていないし、恨んでもいないこと。」


ここからもう理解が出来ない。私は心を無にして聞くことにした…


「公爵様はね、元々体の弱かった夫人が子を成すことは無理だとわかっていたの。でもね、公爵家ならば血筋は絶やしてはならない。公爵様は他の女性の子成すくらいなら、血筋を絶やしてもいいと思っていたらしいの。でも夫人は私のせいでウォルデン公爵家の血を絶やしてはならないと、子を産む覚悟をしたの。」


そして、夫人(お母様)が亡くなった時、『私が公爵であるために、愛する妻をうしなった。私のせいだ、私と共に居たから不幸にしてしまった。』と酷く自分を責めたらしい。


「だから、公爵様はりおなちゃんと一緒にいたら不幸にしてしまう。と、距離を取ったの。りおなちゃんのことは愛しているのよ。」といわれ、私の頬に涙が伝った。

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