第5話 お父様の謝罪
「この状況を伝えたらね、公爵様は仕事を放り出して、すごいスピードで帰ってきたらしいわよ。そして、りおなちゃんに謝って、話をしたいらしいの」
といわれて、
「え、?お父様がこの家にいらっしゃるのですか?」 驚きで混乱している。
「えぇ。もうすぐ来ると思うわ」
私は緊張と混乱で頭が真っ白だ…
ドアが開かれるそこには久しぶりにみるお父様がいた。
一瞬の出来事だった。
お父様が私に抱きつき「すまなかった」と謝罪をしているのである。
私はお父様に抱きつかれるのも、こんなに近い距離にいたこともないので驚きすぎて頭が痛くなってきた…。
そして、お父様が離れると周りの使用人達や先生に「しばらく外に出ろ。」と指示を出すと先生は、「じゃあね。」といって出ていった。
そして部屋には私達しかいなくなった。数秒間、沈黙が流れたが、お父様が「今までほんとにすまなかった。」と頭を下げた。
「こんなのもう今更言っても遅いのはわかっている。でも私はお前を憎んでなどいない。お前をティアのように不幸にしてしまうのではないかと恐れていた、でもそれがお前も苦しめていた。ほんとにすまなかった。
私はお前を愛している。」と、…いわれた。
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