第13曲 アルフレッド・ララ・レオナルド

 とある一家に男の子が産まれた。


        オンギャ~オンギャ~


? 『静かにしなさい!』


        バリンッッ!!


 こんな事はあって良いのだろうか、レオナルド(のちのローラン)に対し母親である者はその音程外れの泣き声に苛つき皿を投げつけたのだ。


 ウギァァァァィァラアヤマサアャ!!!!


 そして、あろうことか割れた破片がアルフレッド額を傷つけた。心にも身体にも深いふかい傷だった、、、。





ー小学生時ー


ローラン 『婆様〜!!』


祖母 『ほらまぁアルフレッドったら☺️』


 ローランは幼稚園に迎えに来た祖母へ走って会いに行った。


 【ミッシェル・ララ・ローラン】


 アルフレッドの母親だった【アリアナ・ララ・レオナルド(ローラン)のお母さんにあたる人である。


ローラン 『婆様!僕ね世界一の音楽家になって婆様と歌うのが夢なんだ!』


ミッシェル 『んふふ🤭そうねぇそれまで私が生きてるといいけどね☺️』


ローラン 『死なないで婆様🥲絶対に!』


ミッシェル 『大丈夫よ、ちゃんとあなたの夢見届けるまで死なないわよ、だって私は』


ミッシェル ローラン 『天才だもの。/天才なのだ!』


 ミッシェルの口癖だった。

何か困っている時、不安な時、楽しい時どんな時でもどんな場所でもミッシェルは天才だものと言った。

 そしてその口癖は今後のローランの態度にも通ずるものであった。


ミッシェル 『ふふっ🤭気をつけて帰りましょっ。』


ローラン 『うん!』


 そんな幸せの時もすぐ終わった、、、。


ーローランがエデンの園を受験する一月前ー


ローラン 『婆様、、私は貴方の子で幸せでした、、、。』

     『貴方が私の親であった人達から守ってくれた事、その時に失った左腕の事』



『そしてあなたが毎日私に天才だと言ってくれたこと』



   『僕は、、絶対に、忘れないよ。』


      『ミッシェル婆様』


 急な悲劇であった。

つい最近まで元気だったローランの祖母ミッシェルはある日を境に急激に体調を崩して亡くなった。

 亡くなる前日にミッシェルはローランに隠していたこと全てを話した。


 両親がたかが泣き声で虐待をしていた事、額の傷は自分ではなく母親が付けた事、その後ローランを引き取る時のいざこざで左腕を奪われた事。


         そして



 新しく子供を作り、日本の音楽学園ランク2位の【おと花園はなぞの】に入学させた事。



ローラン 『私は絶対に世界一の音楽家になります婆様』


        だって私は













        天才だもの。











 ローランはなぜローランと言う名前になったのか、それは婆様と同じ名前が良かったから。

 そして、なぜアルフレッドのままなのか。

それは、、、、捨てた親に才能で復讐する為である。




ー時は戻り現在ー



 

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