赤い花園のゴーレム
ちょこふ
第1話
赤い花園の中、ゴーレムが一体ポツンと置かれていた。それは近隣の村の人々から恐怖の象徴とされていた。
それを知ってか知らずか、一人の少女がやってきた。少女は笑顔でゴーレムに花を渡した。ゴーレムはゆっくりと動きそれ受け取った。花が一本増えた。
別の日にも少女がやってきた。今度は花を置くだけではなく、ゴーレムの隣に座っておしゃべりをし、夜には居なくなってしまった。今日も花が増えた。
また花を持って少女がやってきた。花が好きなのか、それとも変わった花だからなのか少女はそこに生えている花を訝しげな様子で見ていた。今日も花が一本増えた。
ある日花を持った少女が言った。
「なんでゴーレムさんの周りって花が多いの?」
それにゴーレムは答えなかった。答えたくないのか、それとも答えられないのか。
「初めて来たけど、とってもいい場所だね。村の人たちも危ないから行っちゃダメなんて大げさすぎるよほんと」
そんな無邪気な笑顔に対しゴーレムは……、
今日も赤い花が一本増えた。
赤い花園のゴーレム ちょこふ @tyokohu
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。赤い花園のゴーレムの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます