前作コメントのお返事で「線」を捉え違えていたことを知り改めて読むと……本当に悲痛なのと、でもキャンバスと線での表現がそれ以上なくあてはまって更に胸にきました。自分の読解力不足ですが、読み直すとそれ以外には受け取れない表現で、もしかしたらあまりに辛い事象から無意識に目を背けたのかもしれません。
そして、今作でもやはり「線」を描く子たちがいてとても辛くなりましたが、目を背けない、見つけてくれた、人から手を差しのばされてよかったです。終わりじゃなくて、先がある。悲しいことにこの手だってまだまだ足りないのだと思いますが、それでも他でもない彼女達は前を向けた。線を書く、が今度こそ前作と違う意味に変わっている終わり、彼女たちにとっては続きでも始まりでもある未来を見れて良かったです。
作者からの返信
る。さん、コメントありがとうございます!
またこちらにもご評価まで賜りまして、重ねて厚く御礼申し上げます。
最近、目を覆い、耳を塞ぎたくなるニュースを見かけることが増えてきました。
第三者の私でさえ怒りが沸き起こります。そんな思いを文章にしたのが『線を描く』でした。
当事者からすれば「お前に何が分かる」と怒られるかもしれません。
こんな After Story も単なるおとぎ話だと怒られるかもしれません。
それでもひとつだけ言えるのは、未来は無数に広がっているということです。
ヒロミの未来はもっと暗いものかもしれません。
悪夢から逃れるためにドラッグに溺れているかもしれません。
結局、自ら命を絶つ決断を下してしまうかもしれません。
でも、そうであるならば、こんな未来があってもおかしくないはずです。
この世の地獄を経験させられたサバイバーたちに、こんな未来が訪れることを願ってやみません。
ヒロミたちに心を寄せていただき、本当にありがとうございました!
目の前の液晶ディスプレイに、輝くデジタルラインが描かれていく。
今度こそ、今度こそ、手首じゃなくて良かったです。
ほっとしました。
作者からの返信
本城さん、コメントありがとうございます!
またこちらの作品にも過分なご評価を賜りましたこと、この場を借りて厚く御礼申し上げます。
ヒロミの右手には刃物ではなくマウスに、キャンバスは自分の手首や左腕からディスプレイへと変わりました。生きる目的を見出すことができた彼女たちに、リストカットはもう不要です。心に深い傷を抱えながらも、前に進むことを選択したヒロミたち、きっと幸せになってくれると思います。
しかし、これは【if】の物語。
ヒロミには、もっと悲惨な未来が待ち受けているかもしれません。
でも、そうであるならば、こんな未来が待っていてもおかしくないはずです。
当事者からすれば、こんな物語はおとぎ話なのかもしれません。
「お前に何が分かる」と怒られるかもしれません。
それでも、ヒロミたちや現実世界のサバイバーたちに待っている無数の未来の中には、こんな未来もあるのだと、こんな未来に辿り着いてほしいと、そう願わずにはいられません。
本城さんの心に何か残せたようであれば幸いです。
本作をお読みいただきまして、本当にありがとうございました。
泣けました。
生きている実感があって良かったですー!
作者からの返信
今晩葉さん、コメントありがとうございます!
また過分なご評価を賜りましたこと、この場を借りて厚く御礼申し上げます。
たったひとりとの出会いが人生を大きく変えることがある。そんな経験をしたヒロミたちは、辛い過去を背負ったまま、自分たちの未来を信じて、前へ進む選択をしました。生きるための目的を見つけることのできた四人の少女。きっとその先には明るい未来が待っていると思います。
当事者からすれば、こんな物語はただのおとぎ話なのかもしれません。
当事者からすれば、「お前に何が分かる」と怒られるかもしれません。
それでも、その先に待つ無数の未来の中には、こんな未来もあるはずなのです。
現実の世界で苦しみ続けながら生きているサバイバー(性的虐待や性暴力の被害者)たちに、こんな未来へ辿り着いてほしいと、願わずにはいられません。
今晩葉さんの心に何か残せたようであれば幸いです。
この度は本作をお読みいただきまして、本当にありがとうございました。
「私は線を描く。」のリフレインが本編(ifでないルート)と響き合って、思わず目頭が熱くなりました……。
過去も、傷跡も、消えることはないんですよね。だから上書きしていこうという主人公の強さに感嘆するとともに、それを支えた周囲の人たちにも拍手を贈りたい気持ちです。
素晴らしい作品をありがとうございました。スタンディングオベーションです。
作者からの返信
街田さん、コメントありがとうございます!
またこちらまで過分なご評価を賜りまして、本当にありがとうございました!
ヒロミの未来。
売春や自傷行為を重ね続けているかもしれません。
悪夢から逃れるためにドラッグに溺れているかもしれません。
結局、自ら命を絶つ決断を下しているかもしれません。
でも、そうであるのならば、幸せになる未来もあるはずなのです。
当事者に「生きていればいいことあるよ」なんて軽々しく言えません。
当事者からすれば、こんな物語はおとぎ話なのかもしれません。
「男のお前に何が分かる」と怒られるかもしれません。
それでも、ひとつだけ確かなのは、未来は無数に存在しているということです。
ヒロミたちや、地獄のような辛い経験をしてきたサバイバーたちに、こんな未来に辿り着いてほしい。そう願わずにはいられません。
一点、お詫びです。
第三部の「<下> 私は線を描く」で、なぜかミー子とアヤっち、リクのその後の部分が削除されておりました。おそらく手直しした際に、誤って消してしまったのだと思います。大変失礼いたしました。
先程加筆しましたので、よろしければ、三人の if な未来もご覧いただければと思います。
この度は After Story をお読みいただき、そしてヒロミたちに心を寄せていただきまして、本当にありがとうございました。
人生って、誰と出会うかがすごく大事ですよね。
生きている意味があると思えるようになってよかったです。
作者からの返信
碧絃さん、コメントありがとうございます!
また過分なご評価を賜りましたこと、厚く御礼申し上げます。
碧絃さんの仰る通りだと思います。
ヒロミはシゲルさんと出会ったことで、すべてが大きく変わりました。
人生は出会いと別れ、そして分岐点と選択肢の連続です。
もしも、公園で女の子を放っておいていたら、
もしも、公園が警察の一斉摘発の対象になっていたら、
ヒロミはシゲルさんと出会うことはなかったでしょう。
シゲルさんと出会わなければ、ヒロミにはもっと悲惨な未来が待っていたかもしれせません。
売春と自傷行為を繰り返しているかもしれません。
悪夢から逃げるためにドラッグに溺れているかもしれません。
結局、自ら命を絶つ決断をしていたかもしれません。
この物語は『線を描く』の続編ではありません。
あくまでも【if】の物語であり、ヒロミが迎えるかもしれない無数の未来の中のたったひとつです。
ヒロミには、この未来に辿り着いてほしいと心から願っています。
そして、世のサバイバー(性的虐待・性暴力の被害者)たちに、こんな暖かな未来が待ち受けていることを願ってやみません。
この度は本作をお読みいただきまして、本当にありがとうございました。
私は線を描く。
最初は呪いのような行動が……。
生きている証になった、という最後の描写がぞくりと、胸に突き刺さりました。
心に迫る、強烈な物語で、面白かったです。
作者からの返信
上野さん、コメントありがとうございます!
また過分なご評価を賜りましたこと、この場を借りて厚く御礼申し上げます。
主人公・ヒロミには、もっと悲惨な未来が待ち受けているかもしれません。
でも、そうであるならば、こんな幸せになる未来が待ち受けているのかもしれないのです。辛い思いをしてきた彼女には不幸な未来しかない、なんてことはないはずです。だからといって、都合の良い物語にもしたくありませんでした。だから、この物語は【if】なのです。
シゲルさんと出会い、悪夢から逃げるための売春をやめ、手にするものを刃物から3Dマウスに、そして描くキャンバスを自分の手首や左腕から液晶ディスプレイへと変えたヒロミ。
それはヒロミの前に広がる無数の未来のたったひとつ。
ヒロミには、この未来に辿り着いてほしいと、心からそう願っています。
お読みいただきまして、ありがとうございました!
下東さん。
心の奥底まで響き渡るほどの素敵なお話でした。
人生はきれい事ばかりじゃなくて、理不尽なこと、悲しい事、辛い事などいっぱいあるけれど、そんな中でも手を引っ張ってくれる人がいる。
気づいてくれる人がいる。
>『生きてる意味、あるのかな?』
>「あるに決まってるだろ!」
心が震えました!
線を描きながら頑張っている人たちがいる。
辛い過去を乗り越えて前を向いている人たちがいる。
勇気を与えてくれるそんな素晴らしいお話でした。
感動しました。
下東さん、ありがとうございます✨✨
作者からの返信
この美さん、こちらにもコメントをありがとうございます!
辛い経験をしてきた彼女たちの未来。
何も変わらず、売春を続けていたかもしれません。
過去の記憶から逃げるために、麻薬に溺れていたかもしれません。
現状に絶望して、自死を選んでいたかもしれません。
でも、そんな未来があるかもしれないのであれば、この物語のような未来もあるかもしれないのです。
当事者の方に「生きていればいいことあるよ」なんて言えません。こんな物語は、当事者の方にとって単なるおとぎ話なのかもしれません。でも、人生は分岐点と選択肢の連続です。その先には無数の未来が広がっていることは間違いないのです。もっと悲惨な未来が待っているかもしれない。でも、この物語のような未来も待っているかもしれない。だから、この物語は【if】としたのです。
It's just a bad day, Not a bad life.
近況ノートにも書きましたが、こうあってほしいと願ってやみません。
この美さん、本作をお読みいただきまして、本当にありがとうございました。
編集済
下東様特有の誠実で優しい視点で書かれた外伝でした。
前作に感じたやるせ無い気持ちを、少しでも良い方向へ向かう為に書いた事が分かりました。
今回の話しに「ウソくさい」「偽善的」「意味が無い」等の批判が有るかも知れませんが、「皆んなが幸せになる」「手を取り助け合って生きる」「他の人に優しくする」これらを忘れてはいけない事を感じました。
これからも下東様の書く誠実で優しいお話しを、わたくしは楽しみに待っています。(太クンのグルメ紀行も)
某所で自傷跡を持った人と相対しました。
わたくしは「見て見ぬふり」しかできませんでした……(反省)
作者からの返信
わたくしさん、コメントありがとうございます!
また過分なご評価を賜りましたこと、この場を借りて厚く御礼申し上げます。
>「ウソくさい」「偽善的」「意味が無い」等の批判
はい、本作を書いている時に、私も同じことを考えていました。
こんな都合の良い話があるのかと批判されるのでは、と。
ヒロミには、売春を続ける未来が待っているのかもしれない。
ヒロミには、ドラッグに溺れる未来が待っているのかもしれない。
ヒロミには、結局自死する未来が待っているのかもしれない。
そうであるのならば、ヒロミにこんな未来が待っていてもおかしくないはずです。
辛い思いをさせられて、苦しみを抱えながら必死で生きているひとが幸せになったらおかしいなんて、そんな馬鹿な話があるものか!……そんな思いを込めて書きました。
当事者の方に「生きていればいいことあるよ」なんて言えません。当事者の方からすれば、この物語はおとぎ話なのかもしれません。でも、ひとつだけはっきり言えることは、未来は無数に広がっているということ。もっと悲惨な未来が待っているかもしれない、でもこんな未来が待っているかもしれない。だから、この物語は【if】なのです。
私が執筆当時に悩んでいたことへ触れていただき、ありがとうございました!
それは「見て見ぬふり」ではないと思います。
触れない優しさ、見守る愛ではないでしょうか。
どこかの誰かは、理解あるおとなたちに出会い、過去の傷は傷として、それを卑下することなく生きているのかもしれない。
いたみを抱えた誰かが、何かをきっかけにして、いたみとともに前向きに生きていけたなら、良いですよね。
出会いの分岐点、さまざまな選択肢、
そこからの生き方で、かわってしまう。
生きるために線を描くひとたちがいること。忘れないでいたいと思いました。
作者からの返信
香坂さん、コメントありがとうございます!
またこちらの作品にも大変なご評価を賜りまして、重ねて御礼申し上げます。
この物語は、あくまでも「if」の未来ですので、ヒロミにはまた別の未来が待っているのかもしれません。
ずっと苦しみ続ける未来が待っているかもしれません。
結局自死を選択する未来が待っているかもしれません。
でも、そうであるのならば、こんな未来が待っていてもおかしくないはずです。
女の子を放置していたら、警察が公園に摘発に来ていたら、シゲルさんの誘いを断っていたら、ヒロミにこの未来は訪れません。
香坂さんの仰る通り、人生は分岐点・選択肢の連続です。その先には無数の未来が待っており、その中にはこんな未来があってもおかしくないのです。
当事者の方に「生きていれば必ずいいことがある」だなんて言えません。でも、こんな未来があるかもしれません。だから、この作品は【if】なのです。
ヒロミの手にあるのは刃物からマウスに。
ヒロミのキャンバスは左腕からディスプレイに。
そして、ヒロミの描く線は傷からデジタルラインへと変わり、傷ついた彼女の心を自ら描いた花々が埋めていきます。
生きるために線を描き続ける方たちに心を寄せていただき、本当にありがとうございました。
想像し難いほど辛いことがあっても、どんな状況においても、機会が訪れ心が前進できるという尊さを学ばさせていただきました。登場人物たちのきらきらとした輝きが見られて本当に良かったです。シゲルさんも含め、皆んなにはさらなる充実した幸せが訪れることを願っています。
下東さま、温かい線を繋いで描いてくださりありがとうございました。素敵なお話でした。
作者からの返信
円菜さん、こんなすぐにお読みいただき、本当に光栄です!
またこちらにも大変なご評価を賜り、さらに「遠距離家族」と「異世界転生、しますか?」ではレビューまでお寄せいただき、大変恐縮です。重ねて厚く厚く御礼申し上げます。
当事者から見れば、お前に何が分かると怒られるかもしれません。
現実を知らないおとぎ話だと怒られるかもしれません。
それでも、ひとつだけはっきりと言えることは、未来は無数に存在しているということです。
ヒロミたちには、もっと悲惨な未来が待っているかもしれません。
悪夢から逃れるためにドラッグに溺れるかもしれません。
結局自死を選択するかもしれません。
でも、そうであるならば、こんな未来が待っていてもおかしくないはずです。苦しみながら生きているひとには、暗い未来しかないなんて、そんな馬鹿な話はないのです。
ただ、都合が良いだけの話にはしたくなかったので、あえてこの物語は続編ではなく【if】の物語としました。
ヒロミたちのようなサバイバーの方々に、我々が出来ることはあまりにも少ないですが、こんな未来に辿り着いてほしい。苦しみの嵐の後には必ず幸せの虹がかかる。そう願ってやみません。
本作までお読みいただきまして、本当にありがとうございました。