第6話 駿馬
用意してもらった刀をアラタに渡し、アラタが馬に跨ると巴は後ろに乗る
この変な喋り方をする少年の言う通りに準備はしたが不安は隠せない。
この少年が持つスキルが何なのかは分からないが、馬一頭で2日で到着などという強行軍は出来ない。馬に無理させないようにした場合、倍の日数がかかってしまうからだ。
巴は後ろから声を掛ける
「アラタの言う通り馬を用意したけど、途中で馬を調達しないと1頭だけじゃ2日で着かないよ。乗り継ぎながら走らないと無理させすぎると馬が死んじゃうかも…」
「大丈夫じゃ、時間も2日かからんじゃろ。それよりせっかく用意してもらった刀じゃが普通じゃのう…やはり魔剣や宝刀のたぐいはなかなか無いもんじゃなぁ…」
ブツブツと少年は不満を呟きながら身体を傾け馬の足に手をあてる。
「しっかりつかまるんじゃぞ。」
言葉と同時に少年の手が光り馬の身体が淡く輝く
馬のいななきが聞こえたかと思うと、信じられないスピードで駆け出した。
振り落とされないように必死にアラタにしがみつきながら巴は叫ぶ
「どういう事!?信長様が連れていった
慣れた調子で、淡々とアラタが答える
「わしのスキルでな、【
【全能力向上】すごいスキルだわ。
名馬でも無いただの馬が、こんな速度をだせるなんて。周りの景色がゆっくりに感じる程のスピードに巴は驚きをかくせない。
なるほど、関所の兵や民もこのスキルがあれば勝てないまでも逃げる事はできるかもしれない。
少年が名乗りをあげた理由に納得した巴は口をつぐみ、振り落とされないように必死でアラタにしがみつく事に集中した。
…
…
…
「おお、見えてきた!あの関所じゃな!関所というより城壁みたいじゃのう。立派なもんじゃ。」
「まだ2時間ぐらいじゃない。デタラメなスキルね。」
信じられないとも言いたげな巴は見えてきた関所をアラタの肩越しに見据える。
「良かった、まだ破られてないようね。急いで関所を守る英雄と会いましょう。」
「そういえば関所を守る英雄の事を聞いてなかったのう。どんな英雄なのじゃ?」
「南の関所を守ってくださってる英雄は
「ほう、平安時代の歌人として名高い紫式部殿か、詩を愛した文化人には今の状況はつらかろう。急がねばな。」
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