第2話 日当一万円のブラックシスター
俺の名前は
本来ならば家族と誕生日パーティーだった筈の予定が、緊急の任務が入ってしまい。
1人寂しく六畳一間の狭い部屋で【誕生日おめでとう、オレ】と書かれたお手製のオムライスを食べていた。
あとは家族が一度様子を見に来てくれたのか、ケーキがドアノブにかけられていた。
なんの運命の悪戯なのか、実家を出てから2年もの間、俺はまともに家族と顔を合わせていない。
おおよその原因は判明していてるが、アレらを非難したところで特に意味はないだろう。
どうしてこうなってしまったのやら…考えるだけでもストレスが溜まりそうだ。
俺! 絶対に冒険者になって金を稼ぐんだ!
と、家族に告げ出て行ったはいいものの…気付けば女物っぽい修道服を身につけ、深夜に家を出ていくやばいやつになっていた。
おまけに謎の声というより、お告げが聞こえてきたと思えば週6回は深夜に駆り出される始末。
し•か•も! なんとその報酬はどれだけ苦労するものであっても日当一万円!!
割に合わないだろが!!
そんなこんなで、日々ストレスを抱えながらも俺は目の前のテレビに映るニュースに釘付けになっていた。
『冒険者の皆様に朗報! 簡単にお金が稼げちゃう!? 今流行りのダンジョン配信者とは!』
ダンジョン配信者…ここ最近急速に人気が出始めたコンテンツで、どうにもこれがお金になると聞く。
ダンジョン攻略は勿論、トークものや企画、今では有名人やアイドルまで幅広く活動している動画配信コンテンツだ。
どれだけ人気が無くても数万円…!?
そ、そんなに稼げるのか!?
食い入るように見つめる俺は憧れの冒険者達が配信者となって活動する姿を見て項垂れる。
「よりによって、なんで俺はクソシスターなんてもんになっちまったんだ…」
元々俺は職業【無職】と判定されており…まぁ所謂落ちこぼれの類いだったのだが、今でも思うことがある。
絶対に無職の方が楽して稼げたと!!
この世は冒険者時代なんだ!
いくら無能とされた無職でもモンスターを狩れれば話は別だ!
それはもうその素材を売ってがっぽがっぽ!
なのに? おれは今や無職以下のクソシスターである。
「やだやだ! 無職に戻りたい〜! 戻せ〜!! この、神共がぁ!」
と何もない天井に叫んでみせる。
するとどうだろうか、返事が返ってきたかと思えば『それは無理』の一点張りときたもんだ。
「元はと言えば…お前らが単位間違ったのが原因だろがぁ! 10万円が1万円になりました〜ってか! ははは…嘘つけぇ! 1と10を間違える神が何処におるんじゃい!」
まぁしかし、話は変わるが…どうやら無職とよばれる職業は逆に可能性に満ち溢れたものだと最近判明した模様で、大器晩成型で磨けば光るとかやらなんとやら。
今更ながらに俺は【無職】に憧れる日々を送っている…だってさぁ、シスターなんて頑張るもクソもないんだぞ!!
――――――――あとがき―――――――
自分のすきを詰め込み過ぎたせいで、目まぐるしい事になるとは思いますが…頑張って書いていきたいと思います!
フォロー、ご評価もよろしくお願いいたします。
十字架武器っていいよね!? 最高だよね!!
作者は気軽に感想等頂けると喜びます
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます