第1話~②
「あ、あなたは、ソラは何歳なの?」
「僕は19」
「えーー」びっくりして大声をあげてかなぎり声をあげた
「なに?いきなり」ソラは怪訝な顔
「ちょっとちょっと!年下に子どもぽいなんでいわれたくない!」ルナは顔を真っ赤にして言いはなった
「数じゃない、君と僕が違うのは精神年齢だよ」ソラは淡々と冷淡にいった
「えーー信じらんない初対面にむかって」ルナな怒りでわなわな肩を震わせてうたとき、誰かのスマホが鳴った
ソラは機械の塊で通話してそっぽをむいた。ルナは居心地わるくなり、夕日の空をみたいのに、ビルの隙間から空は小さくキャンパスのサイズにもなれやしなかった。自動販売機からこっそりと忍者のように、ジュースのペットボトルを1本拝借し壊れかけのキャリーと一緒に立ち上がり、狭い建物の圧力で押し潰されそうな道に1歩歩み進めたとき、すごい力で腕を捕まれた
「な、なに?……」
ルナは、捕まれた腕の先をみたら、電話が終わったソラが睨んでいるように見えた
「今から色恋と同伴いく。ジュースのお礼は?」
「え?なに?同伴って?色恋って?」
ルナの言葉に、ソラはびっくりして目を見開いた。
「ホストいったことないの?」
「う、うん」
ルナは不思議に頷いた
「なんで?」ソラの質問は続いた
「え、お金かかるし……その人並みに男性に興味あるけど、私まだ恋愛経験ないし、恥ずかしいじゃん、そのお酒とかも苦手だし」
しどろもどろのルナの回答に、ソラは真顔で見つめ続けていた
「天然記念物だね」
「え、どういう意味?」
「珍しいってこと」
「そ、そうなのかな?女の子がみんなホストいくとは限らないし、それに私、浪人生だしさ」
「へえー、僕も大学生だよ」
「ほ、本当に?あ、だから学費とかのためにホストしてるのかな?」
「いや、復讐だよ」
「復讐って?」
ソラはキラリと目を一緒光らせたまま沈黙した
「ねえ?」ルナは上目遣いでソラをみた。同じくらいの身長だが、ややソラのほうが高い
「これから君はどこいくの?スマホの番号教えて」
「ごめん、スマホもってないの、正確には、滞納してとめられてて……」うつむいて下を向いた。
ソラはやっと腕を離してくれた
「これ、持ってて」ソラはいうとスマホを押し付けてきた
「もう一台のプライベートようのやつ」
「え?私に?」
「仕事終わったら通話するから」
「え?また会うの?あなたと?」
「ジュースのお礼じゃん」
ソラは意地悪くいうと、人混みに消えてしまった。追いかけるひまもなく、いつもより重いキャリーケースと一緒にその場に当分立ち尽くしていた。
自動販売機から溢れたジュースのペットボトルを見つめて、お腹が空いていることを思い出した。飲み物は確保できたが、肝心の食べ物を手に入れなければいけなかった。自動販売機からペットボトルをかっさらい、キャリーケースにつめると、カタコトと音をならし、歩きだした
飲食店が多く、いい匂いがした。その度に、お腹がなるおとが響いたがどうしようもなく止める術もなかった
古びた八百屋にはスイカやトウモロコシが並べられ、黒猫も並べられていた。置物ではなく、生きていた
八百屋の前で立ち止まった。足がいたいことに気がついたが休むとこが見当たらない
猫の手も借りたいくらいなのに、今の自分にはお金がないという無力さにつぶれていた
ーーバーニラバニラバーニラバニラ
サンバの如く軽快なリズムのトラックが車道に流れていった
なんなんだろうバニラってアイスかなと、ルナは黒猫に手を振ると、店主らしきひとが、またきてねーとやる気なくいった
自分はこの黒猫以下なんだと惨めに思った
食べ物とベンチを求め、再び歩みを進めた
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