第21話 ラトワ村の探索

 翌朝、冒険者ギルドに行くと俺たちはギルドマスターの執務室に呼ばれる。カスパーが俺たちに言う。

 「今日からBランクに昇級する。」

アネットがカスパーに言う。

 「私たち毎日昇級していますけど良いのですか。」「本当は君たちをSランクに昇級させたいのだがAやBを飛ばしてSにするわけにはいかないのだ。」

 「それでも毎日ですよ。」「君たちはコロール村でSランク冒険者並みの働きをしている。君たちの能力を発揮するにはSランクになるしかないと思っている。」

 「分かりました。」「今日も成果を上げてくれ、そうすればAランクに出来る。」

カスパーは俺たちのことを高く買っているようだ。今日のカスパーからの依頼は魔物の群れの探索である。探索地域の指定はされていない。彼は俺たちがどう動くのか見たいのだろう。

 アネットが言う。

 「魔物の群れを探索するからには見つけたいわ。」「ネティー、昨日は森の中に魔物が少なかったと思うのだけれども。」

 「アニエス様、森にはゴートラビットしかいませんでした。」「アニー、魔物はまた村を襲うのではないかな。」

 「私もそう思います。」「コロール村に近いのはラトワ村ね。どうする。」

 「アネット様、ラトワ村の周囲で魔物が潜みそうなところを探索してはどうですか。」「アニタの言うとおりね。アニーはどお。」

 「私もアニタの意見に賛成します。」

俺たちはラトワ村へ向かう。俺たちは村へ入らず、近くの林などを探索する。そして、昼近くに「アニエス様をあがめ隊」に出会う。

 「アニエス様、どうしたんですか。」「ギルドマスターの依頼で魔物の群れを探しているのよ。」

 「そうですか。私たちも魔物の群れの探索をしているのです。」「考えることは同じようね。」

 「これからどうしますか。」「昼休みを取ったら、もう少し奥の林を探索するわ。」

 「では、一緒に休みましょう。私たちも森に近い方を探す予定です。」

俺たちは、一緒見昼休みを取ると探索を再開する。俺とアヒムは、群れを見つけた時、手に負えないほど大きな群れならそれぞれ応援を呼ぶことにする。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る