僕
完全に動かなくなったデブスを残し、僕は路上を歩いた。
気付くと夜景が美しいビルの屋上。
金網を乗り越えて下を眺める。下界にはアリのような車が走っていた。
視界を上に振る。
(今夜は満月か……)
満月には願いを叶える効力があると、オンラインゲームのギルドチャットで彼女に教えた事があったっけ。
オフ会で、初めて彼女に会った瞬間、引きこもりだった自分の運命は変わった。
僕は月に願いをかける。
(あの世でネネちゃんに逢えますように)
そして僕は、小さなアリがうごめく地上に迷うことなく身を投げた。
ポストに差し入れた、ハムタマゴのサンドイッチ。それを美味しそう食べる彼女を思い描きながら……。
満月に願いをかける あおい @erimokomoko
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