第20話

「ついに来たか待ちくたびれるところだったぞ。だが………」


そう言っていたのは、前にあった俺の首を影で締めた。やつだった


「悪いけど、俺さ今さ急いでんのよさ」


早くしないとユリカが死ぬ。もうあんな目はこりごりだ。だからこうする


炎円えんりん


前と同じ、明かりをつければ、影は生まれず動かない


「人の話を最後まで聞かず、挙句の果てには同じ技が通じると思うたか、この戯けが!」


そういった。クラウソラスは、ガ◯ツめいた黒い球体を生成し、俺に投げつけた


「火炎放射!何だこれ」


影の塊ではない影を切った時にはなかった質量が、そこにはあった


「まさかこれは……闇か!」


闇の魔法それは大昔に禁止された。禁忌の魔法


「はっ、いかんいかん、我はウヌと戦う気はないのであった。」


戦う気はない?


「どういう風の吹き回しだ?」


ガンツめいたものを、手に持ちクラウソラスは


「いずれわかる、おそらくはな」


そして、クラウソラスは、ドアを指差す。まるでそっちに向かえと言っているかのように


「罠かい?」


眉間にシワを寄せ闇のオーラが、体から放出された


「真剣勝負こそ、我が生きがいそんな、冷めることはせん」


怪しいが、本当のことを言っているようにも感じた


「わかった」


俺はそのまま、扉を通った


「主が、もしも特異点イレギュラーであったのなら化物の復活を阻止できるやも知れん」


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る