第7話 追われてる理由

「人魚の肉を食べた人間は、ほとんど不死の化け物になる。俺みたいに、人の形をして理性を保ってるやつを、調べたいんだろうよ」


あの時の、記憶がぼんやりとしているが、奴ら魔法教会が追いかけてくるのは、十中八九じっちゅうはっくそいつが理由だろう


「さっきの炎で、さっきの奴ら燃やせばいいのに」


ユリカさん、わりとヴァイオレンスで怖いもうちょっと穏便に考えられんのかこの人は


「そんな事をしてみろ、今よりももっと人が集まってくるし何より、殺人犯になって普通に警察沙汰になる」


魔法教会は、ただの社会法人の暴力団、合法カルトみたいなところがあるので、普通に警察のほうが、強い権限を持ってる………はずだ。俺もそこら辺はよく知らん


「でさ、この体制きついんだけど」


ユリカを猫を持つときのように横お姫様抱っこみたいにして持っている。確かに、俺もこの体制はきつい物があるかと言って


「持ち替えている暇は、ない!」


ユリカの呆れが顔が見なくともわかるのは、なぜだろうそんなこんなで、森を抜けやっと開けた場所に来たと思ったら、やっぱりというかなんというかそこにはフードの男が立っていた。


「勇者の一味が見つからないけど、シュツラン、君ってば見捨てられたのかにゃ?」


この女は、俺のことを熱心に追いかけているストーカーだ。まぁ俺に興味があるんじゃなくて、不死身に興味があるのだろうが?


「痛いところついてくるな、その通りだ」


ユリカを木の陰に誘導し、そのまま腹のさぐりあいが始まった。どうやら俺が勇者御一行において行かれたのは、奴らにとっては周知の事実らしい


「うぷぷかわいそうに、でもでもニャーといっしょに来たらいつでも一緒にゃよ」


猫のポーズをして、こちらを威嚇している。いつでも一緒と言われても、拘束されて解剖されるのは目に見えている。そんなのは一緒ではなくただの拷問だ。


「悪いが、自分を猫人だと思ってる奴と、関わりたくね―んでな」


そのまま俺は炎を地面に、叩きつけ目くらましをしようとしたが、そこは魔法協会やはりというかなんというか


氷結防御結界アイスバリアント、にゃーには少ない火力は通用しないにゃ」

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