シンデレラ 立志編
――とある国にシンデレラという美少女がいました。
シンデレラは継母とその連れ子である2人の姉から特に理由もなくいじめを受けていました。どんないじめを受けていたのかいくつか挙げると――
例えばシンデレラの飼っているライオンを勝手に動物園に売り飛ばされたり。シンデレラが乗っているカバを勝手に車屋に売り飛ばされたり。後はシンデレラが素手で仕留めたトラを勝手に毛皮にして殿様に献上されたりしていました。
そんな陰湿ないじめにも負けずスクスクと育ったシンデレラは、ある日お城(天守閣)で舞踏会が開かれる事を知ります。しかしシンデレラは2人の姉とは違い舞踏会に着て行くドレスがありません。そして勿論シンデレラの父親も舞踏会に着て行くドレスがありません。しかしどうしても舞踏会に参加したいシンデレラとシンデレラの父親は、ここで逆転の発想をします。それは――
「舞踏会に着て行くドレスがないから舞踏会に行かない……のではなく、普段から服を着ていないのだから舞踏会も裸で行けばいい」
と。
なので裸で城へ行った父親は当然逮捕され、ギリギリのところで踏みとどまったシンデレラの下には魔法使いのお姉さんがやってきてシンデレラに様々な魔法をかけてくれました。
まずはシンデレラがドレスを持っていなかったので、魔法使いのお姉さんはシンデレラが持っていたふんどしを素敵なドレスに変えてくれました。
次に魔法使いのお姉さんはお城に行くための馬車が必要と考えたので、カボチャの横にあったふんどしを馬車の本体に変えました。
更にはその馬車を牽くための馬が必要だと考えた魔法使いのお姉さんは、シンデレラの飼っていたマグロとトドを2頭の馬に変えました。
そして更に、必要ないかもしれないが念のため非常食を持って行った方がいいと考えた魔法使いのお姉さんはカボチャをマグロに変えて馬車へと詰め込みました。
それと更に念のため、何かあった時ように現金を3千万円ほど包み――最終的にシンデレラはタクシーでお城に向かいました。
そしてそのお城へと向かうタクシーの中で、シンデレラは魔法使いのお姉さんに「アタシのかけた魔法は夜の12時を過ぎると勝手に解けちゃうから気をつけてね」という忠告を受けましたが「気合で何とかする」と答えました。
こうしてシンデレラはお城に着くと、殿様にマグロと現金3千万円を献上して、なんとか舞踏会に参加させてもらえると同時に、父親を釈放してもらう事が出来ましたとさ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます