第3話 俺のせい?いや、違いますけど?

 俺が炎上してから、数ヶ月後の事だった。

 俺のアカウントのDMに、あるメッセージが来た。

『貴方の誹謗中傷のせいで、大好きだった人が死んだんですけど。どう責任とってくれるんですか? 貴方がしたの、殺人と変わりありませんよ』

 いちゃもんのすぐ後にポコンと、あるスクショ画面が送りつけられる。


 うっすらと覚えのあるアカウント名が世界に発信している投稿は、「このアカウントの持ち主の母です。ご報告が遅れましたが、娘は自殺……他界してしまいました」と言う事だった。


 それを読んだ心情……


「いや、死んだからなんだよ。勝手に死んだだけだろ。俺に難癖付けられても困るんだが」


 俺は小さく呟いてから、直ぐさまそのDMに対して丁寧に対応する。


『難癖付けるの辞めて貰っていいですか? あんまり言うなら、開示請求とかしますよ? 名誉毀損で訴えて、裁判やる事になりますよ? そうなったら困るって言うか、負けるのお宅ですけど大丈夫ですか? 😀』


 シュッと送られると、直ぐ既読が付いた。だが、そのアカウントの持ち主は俺に言葉を返す事はなかった。その代わりに送られてきたのは、「貴方をブロックしました」と言う、機械的な短文。


「はい、雑魚~! 負けオツでーす!」

 俺はクックッと笑いながら、次々と来るDMに同じ文章を返し始めた。

 

 そうしていると、ポコンとまた新たな雑魚がメッセージを送りつけてくる。名無しの非アイコンと言う見るからに捨て垢。

 だが、そいつのメッセージは他と違っていた。


『貴方に赤ペンを付けてあげますよ』


 


 

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