第17話 新たな敵グリルとマッチ。ヴァニラたちの反撃開始!!
車に乗った、フンドシ一同—————。一方王都周辺の木々の後ろではゴブリン二人が偵察していた。
「誰も出てこないっすね。グリル。」
「まぁ、待て、奴らは俺らが魔王様にもらった車、五台も奪っていきやがった! だからわしらが王都から出てくるのを待って報告しなきゃならねえんだ。」
—————奴らは魔王の幹部の一人の構成員で上の命令で王都の状況と車が出てくることを報告で出向かれた。右から、気弱なほうがマッチとちょっと威張っているグリル。
二人はそこまで仲がいいってわけではないがパートナーとしてよく組まされているので今もそんな感じなのだ。
「あ、出てきた。」
「ナニ!」
二人は王都のほうを見た————。中から車が五台すべて出てきて出発したんだ。
運転席にはすべて馬が乗っていて、騎士たちと冒険者が乗っていた。その中でひときわ目立つ裸の男が腕を組んで乗っていた。
「ねえ、あの裸の男、なんだかリーダーに似ているような。」
「バカ、リーダーはあんな変な格好していないだろ!」
グリルがマッチの頭を殴って怒られた。
「とりあえず、ドロン副隊長に報告しなくちゃ。」
マッチは腰についていたトランシーバーを手に取って、連絡しようとした時。
「まて!」
グリルが手で止め、ある提案を話した。
「俺たちの命令ってなんだ。」
「何言っているんだよ。———王都の連中が車で出てきたら本部に報告・・・。」
「そこだ、俺たちが副隊長に連絡して応援待っていなきゃならない。この時間が無駄だ。だから俺たちがあいつらの車を奪って動きを止めればいい。」
「えぇ、五台すべてを‥‥無理だよ。」
「バカ! 一台だけでいい。後の四台はエンジンだけ抜いて動けなくすればいい。なーに、森の奥まで行けば宿屋がある。そこで泊まると思うから、その隙に取り掛かればいいってことだ。」
「だが、うまくいけるのかな。」
不安がっていたマッチを気合い入れるようにグリルが言った。
「いけるに決まっているだろうが、よし、そうと決まれば後を追うぞ。」
「あ、待って!」
二人のゴブリンが先に行った騎士団の車の行く先に向かったのだ。
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夜になり、私たちは近くの宿屋に着いたのだ。
ここの宿はゲンセン村の人たちが遠くの人にもっと知ってもらおうと王都から許可をもらってやっている。ここでは冒険者や騎士団、旅人、馬たちまでもがここに来る人気の宿なのだ。
ここでは車が置く場所がないので、代表としてシュガーが降りて宿屋に入って聞きに言った。
「亭主に聞いたが、車は他の人たちに邪魔にならなければ自由に止めていいと。」
「なら、この庭、広いからここに置こうぜ。」
騎士団の一人、ブラウンが言ってきた。確かに左右のスペースだと二台ずつ入れるし、もう一台は宿の近くに置いたのだ。
宿屋に入ると、亭主と女将が迎え入れてきた。年は二人とも六十後半で着物を着ている。穏やかそうな人だ。
「これは、これは、騎士様御一行さま。お部屋の準備ができていますのでご案内します。」
「その前に部屋決めましょう。私とショコラさんとクロワさんは私の部屋でブラウンとバロンとロールはフンドシ様の部屋でよろしいでしょうか。」
「馬とかは———。」
クロワが言ってきたが。ヴァニラが肩を叩き、指をさしながら合図をした。
「俺たちは馬小屋でいい。そっちのほうが快適だから。と言っている。」
フンドシがしゃべった。
「では、お部屋をご案内します。」
こうして私たちは部屋に案内したのだ。
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一方————。
宿に入って、いなくなったことが分かったところで、ゴブリン二人が動き始めた。
最初にグリルが入り口に向かっていき、誰か来ないか見張り、そして手で合図し、マッチが車のボンネットを開けた。
ガヂャガヂャとレンチとドライバーで部品を取りまくり、エンジンを外した。
「マッチ、一台は終わったよ。」
「よし、このまま、一台だけ除いて、ほかの車も外していけ!」
「分かった。」
マッチが言うと他の車も取り掛かったのだ。グリルは再び入り口を見張っているとつっつくように肩を叩かれた。
「なんだ。」
反応がない。そしてもう一度肩を叩かれた。
「何だって言っているだよ。気が散るだろ。」
また肩を叩かれキレそうになり、また肩を叩かれた。
「ウゼーぞ。マッチ、何度も肩をたたくんじゃねー。」
激怒して振り向くと唖然とした。——————ヴァニラ率いる馬たちが怒りをあらわに仁王立ちにで睨んでいたのだ。
「あぅ、ぁぁぁ‥‥。」
ビビっていたグリルがマッチがいそうな方を見ると、ほかの馬二頭がボコボコになっていたマッチを馬乗りになっていたのだ。
ヴァニラがヒヅメを鳴らしてグーに変わった。
怖がるグリルが動けずにこう思ったのだ。
(お、オワッター。)
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翌朝———
私たちはバイキング形式で私はパン、とサラダ、たまごエッグを取って席について食べていた。
他の奴らもいろんなおかずを取って朝食を食べていたのだが。フンドシが皿を持ちながら、何か違和感があるように窓を見ていた。
「どうしたのフンドシ。」
「馬たちが来ていない。」
「ん、わらでも食ってるんじゃない。」
クロワがパンを口に入れながら言ってきた。飲み込んでから言えよ。
「いや、それでも一度顔を出してあいさつしていく。と言っていた。」
いつの間に聞いたんだよ。と私が突っ込んだ。
「でしたら、朝食を食べ終わったら見に行きましょう。」
シュガーがエッグを食べながら言った。その時。
ヴァニラがゆっくりと窓から顔を出してきたので、思わずびっくりして吹いてしまった。
「な、なんだよ。ヴァニラ。」
ヴァニラが指をさしていた。
「ナニ、新手の敵が出てきて、俺がボコボコにしてやっただと。」
フンドシが言ってそのまま走って向かった。
思わず騎士たちの顔を向けて、私たちも走って外に出た。すると縄で縛られているゴブリン二人がタンコブだらけなってへこんでいた。
「これ、ヴァニラたちがやったの。」
ヴァニラ率いる馬たちが偉そうにガッツポーズをしていたのだ。…なんか、腹立つ。
「さすが、英雄が飼っている馬はお強いものだ。」
シュガーが感心していた。唐突に私も———。
「あなたたちの馬だって強いじゃないか。」
「私たちの馬はどんな逆境でも耐えられるように鍛えているのでこれぐらいはお安いことですよ。」
シュガーが言っていると騎士たちがとらえたゴブリンたちの所に来て。
「おい、おめーら、魔王の刺しがねか。誰が俺たちを倒そうしていたんだろ。」
「そ、それは‥‥。」
その時、一匹の馬が何やら黒い四角いものから声がしてると私たちに伝えるようにゴブリンの腰から手を持って電源を入れたのだ。
「ザァー。ザァー。こちら魔王の本部、現状はどうなっているんだ。どうぞ。」
ゴブリンたちは慌てふためいると、シュガーが即座に黒い塊みたいなものを手に持って。
「私は騎士団長シュガーだ。たった今君たちの仲間をとらえた。殺してはいない。再び魔王の本部に乗り込む。その時に解放しよう。——が条件として魔王の幹部と
数秒間、黒い塊が黙り込んで再び返事が返ってきた。
「いいだろう。望み通り、本部に来い。ただしわしらの仲間を傷一つつけずに来ることが条件だが。」
「分かった。ありがとう——。」
シュガーが言い終わると、ガチャリと切れ、応答しなくなった。
「そういうことだ。なのでフンドシ御一行様、無茶な相談だが魔王の最後の幹部をフンドシ様一人で倒してくれないか。」
「お安い御用!」
フンドシは変わらず仁王立ちのままで言った。まぁ、いつも一人で倒してきたけど。
「よっしゃ、英雄様が幹部を倒してもらえば、あとは楽勝だな。」
騎士たちは喜びあがっていたが、シュガーはムスッとした顔で黙っていた。
「どうしたの、シュガー。」
「いや、なんでもない。」
私は不機嫌な顔を見て違和感を抱いていた。
「んじゃ、それでは魔王の幹部を倒しに本部に向かっていこうー。」
クロワが腕を上げ、騎士たちと馬たちも腕も上げ、うおおおお、と大声で出していた。
フンドシは仁王立ちのままだった。
「んじゃ、さっそく案内してもらおうか。」
ゴブリンが肩を組んできた騎士にビビッてそのままかつがれて車に放り込まれたて、騎士たちと私たちは乗り込んだ。
「ちょっと狭くなったが、まぁいいか。」
騎士の一人、バロンが言った。
こうして私たちは魔王の幹部と
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