第14話 四天王、ひでり神襲来! フンドシ怒りの鉄拳炸裂! 

突如、空の上から別の機械が徐々に降りてきたのだ。

二つの羽をぐるぐる回していて魚のよう形に似ている機械がこっちに降りてきている。


「な、ヘリが、ヘリがこっちに近づいてくる。」

「あの泥!わしらより高そうな機械と使っているとま忌々しい。」

そういうことじゃない!と私は村人に突っ込もうとしたがやめた。


扉が開き、中から誰かが出てきた。————太陽の光がまぶしく見えなかったが。突如、飛び降りた。

「普通に飛び込むとは死にたいのか。アイツ! 」

クロワが心配そうに叫んで村人や泥田坊も驚愕した。


数分くらい空中にさまよっていると何やら大きな袋が出てきて広げてゆっくり降りてきたのだ。

一つ目の獣のような姿をした魔物。袋の装着を外してしゃべり始めた。



「おいおめーら。魔王の幹部で四天王の一人 ひでり神様がわざわざこの村に降りてこんなしょうもない勝負をしおって。」


まさかの四天王が登場し、私は驚いた。

「まさか! あなたたち四天王とはグルだったのか。」

クロワが言った。

「ひでり神先生がこの村を活性化のために来てくれたんだす。田植え機と稲刈り機をぶっ壊すのも先生の案なんです。」

「その通り!魔王様があの機械たちを渡そうとしていたのに反対だったんだよ。このなにもなく田んぼだらけの村をよ。俺がもっと観光客を多くにぎやかにさせてやる。」

「本当ですか。」

村人たちが目を血走って聞いてきた。


「ああー本当だ。ここの土地をすべて風俗店、ラブホ、キャパクラを作って金をガッポリ稼いでやる。」

突然の発言に私たち含め全員、固まった。

少し間があいてギンジがしゃべった。


「村をラブホだと、ふざけるな、てめーらこの村は代々米が盛んで昔からやってきたんだ。それを下劣な店にしようとは。」

「キャバ嬢にはスタイル抜群、色気たっぷりなサキュバスを雇う予定だ。どうだ俺の提案に乗れば毎日会わせるとこもできるぞ。」

「ぐっ。」

ギンジが反論できなかった。後ろで騒いでた爺さんたちも騒いでいたのにサキュバスのこと言ったら黙ってしまったのだ。行きたいのかよ。


「ちょっと、ジイさん。年甲斐もなく色じかけに弱くなってんじゃないよ。

「あーそういえば、ホストクラブも作る予定だからホステスにはイケメンのエルフ雇うことにしようか。」

「ぐっ。」

バアさんたちも反論できなくなった。あんたらもかよ。


その時、泥田坊がひでり神に向けて言ってきた。

「先生、田んぼを壊すとは聞いていないだすよ。」

「そりゃ、お前らを利用させてもらっただけだ。」

「そんな。」

「それに田んぼ勝負などしょうもないのやりやがってお前らは村人を怖がわせて追い出すだけでいいのに役立たず目だ。」


ひでり神は田んぼの前に来て手を大きく広げたのだ。

なんだか暑い。私たちは空を見上げた。

「見てショコラ、太陽が、太陽が大きくなっている。」

「いや、だんだん近づいているみたいだ。これが四天王の力。」

汗だくになってふらふらしていると、村人が叫び出した。

「おい、わしらの機械で植えた稲が泥が渇いて枯れ始めてる。」

「どうだ俺の力———。俺の言う通りにしなかったからこうなったのだ。」

ひでり神は大きく笑ったのだ。私が茫然としていると。

「ショコラ見てよ。」

「ナニ。」

「私たちも稲が枯れてしまって米が作れなくなった。」

泣きじゃくるクロワを横に私は泥田坊のほうを見た。


すると泥田坊たちの田んぼも枯れていたが。

「先生、やめてください。私たちが泥が渇いて動けなってしまいだす。」

「フン、知ったことかお前らなんか土に帰ってビルの下で永遠に暮らしていればいいだろうがよ。ガ、ハハハハハ。」

大きく笑っているひでり神になんも対抗策が思い出さない。この暑さのせいか。

その瞬間。目に見えぬ速さでフンドシがひでり神の前に来て拳を作り、強く放った。


顔面直撃で遠くまで飛んだがすぐさま態勢を立て直してふんどしに指をさして叫んだ。

「でめー。誰に向かって殴っている。魔王の四天王、ひでり神だぞ。」

「知ったことか。」

珍しくフンドシがそっけなかったのだ。殺意が沸いている。怒るのなんて初めてだ。

「だったらお前だけ焼け焦げて死んでしまえ——。」

ひでり神が渾身の一撃のように太陽を近づきまくり地面にくっつくまでの距離まで放ったのだ。


ここまでくると頭が真っ白になってきた。クロワやギンジたちもフラフラしていて倒れていく人も出てきたのだ。

「フンドシ。‥‥」

私はフンドシを呼ぶだけで精一杯。


滝のように汗をかいているが微動だに拳を構えているフンドシ。

ひでり神が余裕の笑みを浮かべて言ってきた。

「ほかのものがたくさん倒れていってこれでお前ひとりだけだな。」

そして口を開けて後ろの毛並みから太陽の熱を吸収して放ったのだ。


6000℃の熱の集めまくったビームをフンドシが直撃を受けたのだ・・・・。

いや、拳で放ちまくりビームを跳ね返していたのだ。

長時間の耐久対決、フンドシも少しびくついてきたが、ひでり神も疲れが出てきたのか威力が弱くなってきた。


「さっさと死ね!」

ビームを最大威力を出しまくったが、フンドシがもう片方の腕でビームを跳ね返し、その間を素早く距離を取って拳を作った。

「な、なに!」

ひでり神はびっくりしていたがすぐさま拳を顔面に直撃路くらってしまって——死んだ。


直後に太陽がだんだん離れていって私たち全員徐々に回復してきたのだ。


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