第8話 激闘、フンドシvsシュウ。
今、フンドシとシュウがにらみ合っている。
「兄貴は強いでっせ、なにせあの魔王軍からスカウトされた実力者だぜ。」
「おい!、おめーら、過去話はよしてくれ、こっちから断ったもんだからな。あんな化け物たちと一緒にしたかねーし。」
フンドシは構え。
「拙者は、人を殺さぬ。なので、手加減させー。」
目を離した瞬間。シュウが近づき、ナイフを振りかざした。
フンドシは瞬時にかわした。
「手加減っていうものは、俺は嫌いでっせ。殺しにかかるから、あんさんも全力でぶち殺しに来い。」
シュウは殺気を放った。
この威圧に私たちは終始にビビッてしまった。
クロワなんて腰を抜かしていた。
「さすがー。我らのボス!。あんな訳の分からぬ格好している奴に負けやしねーぜ。」
「おーよ。いくら強くたって勝てやしねー。」
手下たちは興奮状態になり。応援が始まった。
「仕方がない。」
フンドシは再び構えはじめ、大きく振りかざし、強く放った。
———が、シュウはいったん距離を取り煙幕を使った。
何も見えない。フンドシは目をこらえて集中した。
その時!。どこからか何本かナイフが投げてきた。
音速だったがフンドシは拳ではじいて、もう一度構え、拳の放った。
その風圧で煙を吹きと飛ばし、周囲が見えるようになった。
直後、シュウがナイフを持ちかけ突進してきた。
だが、フンドシは素早くしゃがみ、その体制で拳を放ったのだ。
「なに!。」
一瞬焦ったシュウは、避け、また距離を取った。
風圧が強すぎた——。
シュウは体制が立てなく、飛ばされてしまい、木々に当たって血反吐を吐いた。
「はぁ‥。はあ‥。や、やるじゃねーか。赤いの。…っぺ。だがな、…はぁ、俺はまだまだこんなもんじゃ…はぁ、ねーよ。」
シュウは左手からもう一本のナイフを出し、また襲い掛かった。
右手のナイフで振りかざしたが、フンドシはかわし、左のナイフで腹をめがけて刺しにいった。
フンドシはそのナイフの刃を掴んだのだ。手が血まみれになって。
だが、それはワザとで、右手のナイフで、つかんでいる腕にめがけて刺したのだ。
———にも関わらずフンドシは微動だにしなかった。
シュウは刺しているナイフを深く入れ込んだ。
みるみる傷口が広くなり、さすがのフンドシも手を離した。
「もらったー。」
その一瞬で、シュウはもう一本のナイフで腹を刺したのだ。
「フンドシ!。」
私たちは思わず叫んだ。
腹を刺したシュウは、距離を取ろうとした時。フンドシの両腕が動きしがみついた。
「おい、放せ!。」
暴れまわるシュウ、同時にフンドシは離して、拳を作り、シュウの顔面に殴った。
シュウは顔を手で覆い、しゃがみこんだ。———効いたみたいだ。
シュウは終始、考え込んでいるだろうか一向に立ち上がらない。
だが、顔がもう余裕がなく、息がさらに荒くなっていたが、まだ生気がある。
フンドシも殴り掛かった以降から動かなくなった。
みるみる傷口が広がっている。
緊迫した空気の中、お互いの体力も限界に近い。
「あのフンドシに傷を負わせるなんで、あいつただものじゃないわね。」
「私たちが無理に加勢しても邪魔になるだけ。太刀打ちできない。」
私たちは唖然としていると先にフンドシを動き出した。
殴り掛かってきたフンドシを、シュウはナイフで構え、降りかかってきた拳に刺しにいったのだ。
それと同時に、拳をパーにしてそのままナイフを刺されて、別の拳で、シュウの顔面に当てた。
「いって・・。」
思わず言葉が出た。シュウはナイフを離し、ちょっと引いた直後———。
突進し、また拳を放った。
また顔面に直撃!。一瞬意識が飛んだが持ち前の体力で我に返って、反撃した。
ナイフを胸に刺し、シュウもこぼしで殴ったが、フンドシは微動だにしなかった。
「くっ!。」
拳の力ではやつには敵わない。もう一度、フンドシは拳を作って、思いっきり腹に殴った。
シュウは腹を抱えてしゃがみこんだ。体力の限界に達したのだ。
「これで終わりだ。」
フンドシはシュウの所に近づいて行ったとき。
バーン。
鉄砲の音がした。
フンドシの腹に直撃。そのまましゃがみこんだ。
「あんまり使いたくなかったが仕方ねー。」
シュウは腰につけてた小型の銃をフンドシに向けて放ったのだ。
「いくら、部下に手を出さないとはいえ、あれは反則。卑怯よ。」
「きたないわ。あいつ。」
「うるせー。ぐちぐちいってるとぶっ殺すぞ。」
「だったら私の魔法で。」
「やめろ!。」
フンドシは私に向かって叫んだ。そして構え。
「来い。」
目の色が変わり殺気を放った。初めて見たあの顔。
「やってやらー。」
シュウもナイフを出し殺気を放ち、ぶつかり合ったのだ。
私はこの二人の闘志をかたずを飲み、見届けた———。
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