詩 もはや他人とは見られない

仲仁へび(旧:離久)

第1話



 前世があるから君を今までのようには見れない

 この関係は 一度リセットされてしまった

 ただの幼馴染で なんとも思っていなかった

 君はただ近くに住んでいるだけの人間

 そういう認識だった


 近くて遠い ただの他人


 けれどある日 突然に

 思い出したのは前世の記憶


 本当か定かではない幻

 それが心を支配する


 燃え上がる城 に 血だまりと

 鉄の重さが 体を呪う


 剣は光り 意志が消え

 憎む思いと 愛しい気持ち


 願いと 呪いは 紙一重

 希望と 絶望も 表裏一体


「愛おしいという気持ちがこみ上げて

 恋人同士であったねと笑いかけてしまう


 君は僕を避けるけれど

 それを納得できない僕がいて


 この関係は結ばれない

 ハッピーエンドになりはしない」



「ストーリー」

 王女だった君を慕っていた。

 騎士だった俺は、君を失って壊れたんだ。

 次の世界では彼女と結ばれたいと願っていたから。

 だからだろうか。

 こんな歪んだ形で記憶を思い出すだなんて。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

詩 もはや他人とは見られない 仲仁へび(旧:離久) @howaito3032

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ