第88話 宅飲み

「え?!ねえ、これどう言う事?!前に入った時よりも凄く広くなってるじゃん!ドメンタに行くって言ってたのに、カイはまた宝石虫を倒してたの?!」

「ソルス……お前知ってたのか?これレジェンド級の魔道具か何かなのか?」

「すっげーー!俺たちの旅テントよりしっかり家だ!キッチンも広い!!」



 ふふふふはははーーー!!驚くが良い!俺の稼いだゼルを如何いかん無く、躊躇無く、そして湯水の如く吸収した新たな『大介』様を!!


 敬称を略す者は不敬と思え!!

 頭が高い!下民共(俺も含む)!!



「ドメンタで稼いで大きくしました。そのせいで組合のメガネに捕まったんだ。」

「カイね…メガネメガネって、あの人は副組合長だよ?知らなかったんでしょ?因みに名前はボイドさんだよ?」



 なに?!ボイドだと??!!そんな不穏な感じの名前より、メガネの方が合ってるのに!!


 それに偉い人だったのか……俺、単なる鑑定士だとずっと思ってた。


 ソルスに色々とツッコミを入れられ騒いでいたら、真面目な顔をしたセディールが話をして来た。



「なあ、カイ。お前は慣れない他人に興味が薄いけど、親しくなると途端にガードが緩くなるから気を付けろよ?」

「そうだよね〜。僕もダンジョンでこの部屋にいきなり通された時はどうしようかと思ったんだよ!」

「そうか…そうだよな。こんな凄い物を知ったら、悪い考えを起こすやつだっていても不思議じゃないもんな。俺もうっかり話さない様に注意するから、カイも気を付けろよ!」

「スコット?!絶対に他の人達にうっかり話さないでよ?!これはフリじゃないからね?!」



 なになに?!スコット怖い事言うなよ!本当大丈夫だろうなコイツ?!



「大丈夫だカイ。誓って誰にも言わない。ただ、リエラに聞かれたら……自信が無い。」

「彼女にも言っちゃダメ!」

「そうだよ、スコット。僕だって黙ってるんだから我慢しなよ?特にリエラの泣き落しには騙されないでね?」



 おい!そんな年齢から男に泣き落としを掛けるなんて、どんな男性遍歴を歩んで来たんだリエラ嬢は?!



「まだそこまで何人にもこの部屋の存在は教えて無いんだろ?俺達を招待してくれた事は、カイの信頼の証だと思っておくよ。誰にも話さないから。」

「……セディール、ありがとう。」



 ううっ!本当にありがとう!

 俺、これからはもっとまんぷく亭に行くよ!新メニューの開発にも協力する!



「じゃあ、後は飲みながら話そう!ご飯は皆で一緒に作る?」

「あ、俺の飲み用の作り置きが色々あるから、先にそれでも良い?」

「やった!カイの飯美味いから俺好きだよ!在庫が無くなったら皆で作ろうぜ!」

「そうだな。じゃあ、お言葉に甘えるな!」



 皆で広くした食卓に着き、作ってあった食事を出していく。


 俺の飲みの定番メニュー『コッコの焼き鳥(ネギマ・モモ・ハツ・軟骨・皮)』、『ポテトフライ(明太マヨ付)』、『チイカウのモツ煮』、『キノコのアヒージョ』、『ポテサラ(スモークチーズ入り)』、『キュウリとダイコンのナムル風』、『出汁入り玉子焼き』。



 ゼルに物を言わせて、明太子と出汁も等価交換で手に入れてました。


 酒もたんまり替えちゃった♡


 すんごいドライなビール、赤白ワイン、呂布が乗ってたお馬さんの芋焼酎、たんたかたーん、ウイスキーは山崎だよ!高いんだよ!飲んでみたかったんだ!



「おい……これ凄いな?!本当に良いのか?」

「大丈夫!全部俺が作ったメシだから!」

「メシ!ぴぇーー!うまっ!」

「ピー助……きっと舌が肥えて、絶対に他の人では面倒みれなくなってるよ?責任持ってちゃんと飼いなよ?」

「酒も見た事ないのが沢山ある!カイのオススメはどれだ?」



 久しぶりにわいわい楽しいぞ!以前も友達と良く飲みに行ってたな〜〜…アイツが結婚するまでは。


 結婚にも憧れはあったんだけど、2ちゃんねるで浮気スレとか見てたら怖くなったんだよ。


 俺、もし浮気の結果、托卵とかされたら軽く死ねる。


 その話を友達にしたら、その前に彼女作れよ!って言われたけど。


 まあ、良いや!俺まだ15歳だし!結婚なんてまだまだ先だろうからな!


 それより飲むぞー!





◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇




まともな盆休みを頂き、書く時間が取れたせいで連投してます。


また、嫌いな方、G続きですみません(;´Д`)


でもそのお陰で大介様を10坪増坪しました!

(諸設備込み約1億ゼル分)


近況に参考間取りを載せてますので、良ければご覧下さい!




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