40話目 お宝確認
ボス戦後の疲労で、全員その場に座り込んでグダッてしまった。この草臥れ具合で俺達まだ1階層なんだぜ?これから2階層なんて回れるのかよ……。
互いに、今のイレギュラー戦闘を労い合いながら、それでも手の届く範囲でちまちまドロップを拾う。
うわぁ……これまたゼリーだらけじゃん。
そして、お約束の宝箱も出ていた。通常は『ゼリー軟膏』と言う切り傷に使える塗り薬が出るそうだ。
「あれ?待って!ちょっと待って!宝箱もいつもと違うぞ!」
「あ!本当だ!!」
「それに大きくない?!これにゼリー軟膏が詰まってるの?!」
「ええぇぇ?!それはつまんねぇな……」
宝箱の大きさは100w✕60d✕60h程で、罠は特になかった。いつもと違う宝箱に喜色満面の笑顔で3人は駆け寄って行く。
お待ちかねの確認タイムは、俺も参加して4人で雁首揃えて、一斉に中を覗き込んでみる事に。
何が入ってるんだろうな〜と、ワチャワチャ騒ぎながら、そっと蓋を開けてみると……
その宝箱の中身は……ゴブリンの宝箱と同じ瓶が5本。但し中身の色が違っていた。それと魔導書が5冊、よく分からない生地類が幾つか、メン○ムの様な容れ物が5個入っていた。
「凄い!見た事が無いのが入ってる!!この小さい容れ物が『ゼリー軟膏』なんだけど…これも何時もの容器じゃないな…。あとは街で鑑定してもらわないと」
「あ、俺が『鑑定』使えるから確認するよ?」
「ウソ?!鑑定出来るなんてスゲェな!カイ!」
「じゃあ早く早く!!何か教えてよ!」
リクエストに応じ、中身を鑑定してみると是非欲しい御新規さんの魔導書もあった!
瓶の中身は…
【魔力回復薬……魔力を100回復出来る】
魔導書5冊は…
【融合の魔導書……物を融合出来る。レベルに応じ融合出来る物が増える】
【収拾の魔導書……任意の物を一気に拾い集める。収拾範囲はレベルに比例する】
【散弾の魔導書……魔弾を一度に複数放てる。放てる数はレベルに比例する】
【魔鞭の魔導書……取得済の属性で鞭を形成出来る】
【ゲルの魔導書】……自在にゼリーを出して粘度を自由に調整・加工出来る
よく分からない生地類は……
【衝撃緩和のマント……受けた衝撃を半減させるマント】
【安眠毛布……掛けて寝ると安眠出来て、疲れが解消される】
【隠蔽テント……設営すると隠蔽の効果が出るテント。但し、隠蔽の効果は設置者のレベルに依存する為、そのレベル以上の者や魔物には効果が薄い】
メ○タムの容れ物……
【ゼリー軟膏(中級)………塗り付けると表皮〜真皮までの傷が治る軟膏。等級が高い物の方が、止血効果と共に傷の治りも良くなる】
それぞれの効果を伝えると3人も大喜びして、また騒ぎになってしまった。これ……俺達が退出しないと、次の奴らに支障が出そうだな。
「みんな!一先ず、配分は2階層に行ってから決めないか?それでこの『収拾』の魔導書が欲しい人はいる?ドロップを集めてボス部屋をさっさと出よう!」
そう声を掛けたが、3人共『集めるだけの事に魔力は使いたく無い』と意見が一致したので、この魔導書は俺が貰う事にした。
俺みたいなボッ……ソロ探索者には切実に必要なんだよ!
「じゃ、この魔導書は俺が使うな。んでは、早速『収拾』!」
「「「おお!!!」」」
魔法を使って散らばったゼリーを一気に集め、そのまま収納した。イエ〜イ!超楽ちんだぜ!
これは俺の為にある魔導書だな!
そのまま皆で2階層へ向かい、人気の無い所まで移動してお宝分配だ!
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