33話目 再び、草原ダンジョン2階層
その後、目論見通りハチから魔導書のドロップを取得した。
順調だ……順調だぞ!この調子だ!このまま成長して俺tueeee!になって伝説を創るんだ!
俺の得た新たな魔導書『集蜜』。
読んで字の如く、花から蜜を集められる。
これで俺も蜜蜂の仲間入りだな!態々、ハチ玉を討伐しないで済むぜ!
糸も出せるし、血も吸える。それに加えて蜜も集められる!!
いやもうマジで俺は何処へ向かっているんだろう…。
気を取り直して、2層目の討伐対象へ意識を向ける。次は
肉の大量入荷待った無しの面子だ。
蜜蜂ハ○チの次は食肉卸売り業者へと華麗なる転身を遂げてしまいそうだな……。ふふ……ケッコーな事だ。
肉類なら食品としても優秀、在庫過多なら売却も視野に入れれば、いくらでもウェルカム。
俺の
それと、ここはバッタの数も多いから自ずと倒す事になる。2個目の『跳躍』も手に入る可能性ありだ……ウシシ…は4階層だな。
「メシ!クウ!!」
「ハイよ〜腹減ったのね。ちょっと待ってな」
そう言えば、ピー助のこの飯はいつまで上げて良いんだろうか?
犬・猫みたいに、鳥は歯が生えたりしないしな。理解出来るか分からないけど、
「ピー助、他の飯が欲しくなったら俺の手を突けよ?」
「メシ?」
「そう、他のメシ。これとか…これが食いたくなったら、手を……そう、突くんだ。」
「メシ!クウ!」
街の雑貨屋に聞いて購入しておいたインコ用の飯を見せて、そう教えておいた。
まあ、きっと羽根も生え揃って、飛べるくらいが目安かな?鳥ってどのくらいで飛ぶんだろう…何にも分かんないけど、きちんと消化出来てるかは、食わせた後に排泄物を確認すればいいだろ。その時は、直ぐにクリーンを掛けない用に気を付けよう。
「さ…てと。茶色軍団の討伐を頑張りますか」
対してスズメは
羊は……俺ジンギスカン以外の食い方を知らないから『まんぷく亭』に倣って、野菜炒めにしている。ぼんやりと、骨付き肉のカツレツ風みたいな物もあったかな?と物凄く朧気な記憶も掘り起こしてあるんで次に活かそう。
「……イ…パイ」
「はいはい、腹いっぱいになったんだな?じゃあ、俺は魔物の討伐をするから大人しくしてろよ?」
「ぴ!」
現在のピー助は、羽毛が増え、それを覆う羽根も順調に伸びて来ている。脚を折ってうずくまると、フクフクとしたフォルムの薄水色の毛玉が出来上がった。
俺の知ってるセキセイインコよりも確実にデカくて丸い。手のひら一杯のサイズ感で、鳩と同じぐらいには育ちそうだ。
そう言えば5階層のハチドリもカラスみたいなデカさだったな…。それでも素早いから嫌になる。
何時も通り索敵に掛かる順に倒していく。
ここは本当に茶色の魔物ばかりだ。自然の摂理と言うか、ダンジョンの摂理と言うか………コロッケ食いたくなった。
今日の晩飯はコロッケにしよう。ポテトコロッケ、牛肉コロッケ……南瓜もあったから南瓜コロッケも作るか。トウモロコシも入れて、コーンコロッケ、ついでに牛肉100%メンチも揚げよう。………あ〜〜ビール飲みたい!
他の探索者からは少し距離を取りつつ、茶色軍団を倒して進んで行く。
アホジョンのせいで、2階層はあまり良い印象が無いんだよね〜。だからか、討伐ペースが自然と早まる。まあ、魔物の密度も高くないし悪くないペースではある。
「こいつ等からはどんな魔導書が手に入るんだろうな?ちょっと想像付かないぞ」
こうして討伐する為にそれなりに動いても、ピー助はポーチの中で寝コケてる。
起こさない様に気を付けているが、既に慣れているのか、そんなの関係ねぇとばかりに目を瞑って口をダラシなく半開きにして寝ていた。
おしゃべりインコの様に『しゃべる』以外のアクションを特に持たず、攻撃力も高が知れてる魔物は偶にいるそうで、そう言った魔物は『使役』関係を結んでいなくてもペットの様に街中へ連れて入る事が許されていた。
攻撃力がある魔物は『使役』の魔導書で魔法を覚えて適切な方法を取れば、連れ歩く事が出来る。
居るかはしらないけど、ドラゴンとかフェンリルとかグリフォンとかだよな…即戦力になっていいよな〜。もし『使役』の魔法を覚えたら俺も探してみようかな……。
力を付けたら他の街を巡って、何処か拠点となる場所を見つけたい。『大介』があったとしても、住所不定は落ち着かないんだよ。
突っ込んで来る羊の群れを剣と魔法で対処し、飛び蹴りを繰り出す
バッタはいつも通りバッタバッタと切り倒し、外角高めから飛んで来る弾丸スズメはバットを振る様にして切っていった。
よし。2階層までは、よほど集られない限りは余裕で対処出来るな。
ただな……俺をストーキングしてる3人組がいるんだよ。何の用事があってついて来るのか知らんが、後をつけられるのって気分悪いもんだ。
猛烈に面倒事の予感もする。
どうせなら、ときめく出会いが良いな〜。
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